課題を解決するだけでは人々の欲望は埋まらない。
商売というものが、欲望をかきたてるところから始まる。今年の流行はこれみたいな。お客様が困っていることだけの解決で仕事が回るなら、この世の雇用はぐっと少ない。
さらに、ビジネスというものは、提供価値に対して値札を付けねばならない。欲しいと思わせて、クリックしていくと「はいここから先はお金払ってね!」というアプローチもざらにある。
「スゲー」には価値はない。たった一人でWindowsと同じものを作り上げることは「スゲー」なのだが市場価値はない。Windowsと同じ価格で購入してもらえるのならそれは同じ価値だけど、きっとそうはならない。
ビジネスに置いては、「何を作るか」が最も重要なポイントであり、「どう作るか」はあまり重要ではない。同業者から見れば「作り方」の上手い下手が目立が、消費者から見れば「何」の部分しか見えない。職人が居るメーカーであろうとファブレスであろうと、消費者には見えない。
ビジネスのスケールは、単価×数量で表される。「いいものを」×「沢山のひと」に届けるというのがキモ。そこに「作り方」という要素はあまりない。
さらにオリジナルであることには、さして価値はない。同じくらいのものでも言いケースはいくらでもある。
アーリーアダプターなんていない。いないと思った方がいい。アーリーアダプターどまりのプロダクトだったというのは、単に売れなかったというだけのこと。変な言い訳に使えてしまうだけなので、アーリーアダプターという言葉を禁止した方がいい。
さらにリテラシーという言葉もサービス提供者側が使う言葉ではない。「リテラシーの高い人に受けています」というのは、単に「市場に届かなかったです」に言い換えた方がいい。そもそもリテラシーという言葉は読み書き能力のことであって、新しもの好きのことじゃない。一般人に対してのコミュニケーションがとれてないってことは、それこそサービス提供者側が「リテラシーがない」状態と言える。
先端と傍流は紙一重。先端のつもりでいたら、単に傍流を歩いているということもある。チャレンジは尊敬に値するが、好き好んで傍流を歩くことで「オレ他人とは違うわ」と思っていたとしたら市場価値を作り出す方向に進んでいるとは言い難い。
プロモーションの意義を軽視してないか?イイものを作れば自然と売れると思ってないか?クチコミで広がるものもあるが、本当にプロモーションなしで広がってるか?一日のうち「お金を払っているもの」で広告を売ってないものがどれくらいある?iPhone、缶コーヒー、金を払っているものって広告だらけだろうに。
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