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利益配分数値で公約

株主に対する利益配分を数値で公約する企業が増えてきました。

以下日経4/27夕刊一面より、利益配分基準を示した主な企業の一覧。

企業 配分基準
キヤノン 配当を中心に株主への配分率を純利益の3割
ホンダ 配当と自社株買いの合計額を純利益の3割
日新製鋼 同3割
資生堂 同6割
シチズン時計 同3割以上
東京ガス 同6割
ユニ・チャーム 同5割
クラレ 配当総額の株主資本に対する比率を2%
エーザイ 同8%

めちゃくちゃ古いタイプの企業だと、「一株の額面が50円だから1割も返せばいいだろう」ということで一株あたりの配当が5円という時代が長く続きましたが、株価が十分上がってしまったので、これではほとんど配当していないも同然です。

「利益は株主のもの」という発想で言えば、最後に残った純利益の何割かを配当に回すというのが理にかなっています。再投資のあてがないのであれば、純利益の100%を配当に回しても問題はありません。

ただし純利益は、非常に不安定です。特別損失の出し方次第でどうにでもなります。株主にとっては、出来れば安定した配当が欲しい。そこで「儲かったら一部配当します」という目標ではなく、「預かったお金の何割かを配当に回します」という目標を立てているのがクラレやエーザイです。これはその配当に見合った利益を「出さなきゃいけない」という点でより高い目標を掲げています。株主資本もあたかも利息のある借金のような扱いにしています。これを株主資本配当率(DOE)といいます。
http://www.nomuraholdings.com/jp/investor/shareholders/dividend.html

DOEを上げるには、

  • 利益をたくさん出して配当をたくさん出す
  • 配当をたくさん出して株主資本の留保を減らす
  • 自社株買いをして、少ない株主資本で同じ規模のビジネスをする

などのアプローチがあります。分母は大きく分子は小さくするのが、高利回りというわけです。株主資本をどんどん減らして借金がめちゃくちゃ増えると債務超過になる恐れがありますから、借金も株主資本も両方少ないのに、ビジネスがまわっているというのが理想です。

借金を減らすのには熱心な経営者は多くて、株主資本を「自分の金」と思ってしまう経営者は多いですが、DOEを明確な指標とすることで、「資本には必ずコスト(利息)がつきもの」という意識が生まれます。

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本当に金利引下げで解決するの?

出資法の制限である29.2%が引き下げられる見通しです。

しかしながら、アイフルが逮捕された容疑は、「違法な取立て」のはず。事件の被害と改正する内容が違う。

さらにさらに、実質年率29.2%が本当に高いのかどうかもよく考えてみる必要がある。

一ヶ月あたり2%の利息で、複利の利息で増えると、12ヶ月で1.02^12≒1.29くらいです。「無担保だけどすぐに返します」という人に一ヶ月2%でお金を貸すことが法外とは思えない。逆にその人たちが短期的に金を借りる手段を奪って本当にいいのかはよく考える必要がある。

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株を買うときの心がけ

私が株を買うときに心がけていること。

  1. 全てのチャンスをモノにしようと思うな
    • 儲け話の1/100にだけ乗っていればOK
  2. ポートフォリオを組め
    • 4~5銘柄を業種を分散させて買えば大損することはまずありません。
    • さらに複数銘柄を集めたポートフォリオの成績がチームの成績なので、ひとつの銘柄に固執する必要がなく、選手交代をする監督の気分でいられます
  3. 対TOPIXで勝負
    • TOPIXは投資家全てがじたばたした結果の期待値です。
    • TOPIXを少しでも超えるパフォーマンスがポートフォリオで出せればOKなのです。
    • 逆にいくら成績がよくてもTOPIXを下回っていたのなら、それは「もっといい銘柄があったはず」ということです
  4. すごくあがる銘柄はすごくさがる
    • 当たり前のことですが、すごくあがる銘柄はすごく下がることもあります。Netにある短期的な「値上がり率ランキング」はあまり意味がありません
  5. 配当もあてにしろ
    • 株価上昇だけではなく配当利回りも大事です。
    • 仮に値上がりがゼロの場合であっても、配当利回りが1%であれば、今の金利から比較するとかなりのいい運用です
  6. 値動きを狙うならPESTの影響を見ろ
    • PESTというのは、政治、経済、社会・人口、技術、の頭文字をとった経営分析手法です
    • 法律の変わり目や、マクロな経済状況の変化は当然企業の業績に影響を与えます
    • 以外に法律が明らかにある企業に有利に働くことが分かっていても、株価が動き出さないと自分も動かないという投資家は多いので、PEST分析のようなマクロな分析でも通用することが多いです

ということで、そんなにトリッキーなことはしていません。トリッキーなことをすればするほど、株式投資の期待値はゼロに近づき、手数料だけが取られることになります。期待値がゼロでありながら、大もうけをたくらむのであれば、裏を返せば大損をするシナリオでもあります。

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限界効用逓減の法則と昇給

日本企業のあちらこちらで、「成果主義」が導入されつつあります。企業にとっての成果は利益だったり時価総額だったりしますが、ベースは似たようなものです。それをブレークダウンすると、個人の報酬も企業の成果に連動すべしだと。

これはこれで分かりやすい。チームの成績と自分報酬が連動するってのは。

分かりやすいのだけれど、満足度が高いのかどうかとチト違う。

限界効用逓減の法則という経済原理があります。経済原理と言っても、「人はそう感じる」という心理学に近い法則です。「限界効用逓減」を例えて言えば「ラーメン一杯目は満足度が高いが同じ値段の二杯目は一杯目に比べると満足度が低い」ということです。同じ価格だから価値は同じはずなんだけど、単純計算で二倍の価値のものを与えられても、満足度は二倍にはならない。

方向を逆にすると、100円もらうのと100円失うのとでは、失うほうが「ガッカリ度」は高い。

企業の業績ってのは、割と不安定です。大もうけすることもあるかも知れないけど、赤字のこともある。同じ働きをしても外部環境の変化でどうなるかは分からない。だから長い目で見れば運命共同体であっても、個々人の満足度を考えると、「ちょっとずつ昇給する」というのが満足度が高いはず。

逆にこの「安定」という満足度を提供することで、企業は従業員に対して法外な業績連動の報酬を与えなくてもいいかも知れない。というかオールドタイプの日本企業はそういう形で会社への忠誠をキープしてきたのだと思います。

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別件逮捕いくない

イーホームズも逮捕の見通しです。でも耐震偽装とは無関係で「架空増資」の疑いでの立件になりそうです。

ちなみに木村建設も建築基準法とかでははなく、粉飾決算での立件になりそうです。

気に食わないから、逮捕しやすいところで逮捕しちゃうというのは、法の下で平等とはいいがたい。

イーホームズの場合、
http://www.ehomes.co.jp/SITE1PUB/sun/6/news/report108.html?t=1132554473472
http://www.ehomes.co.jp/SITE1PUB/sun/6/news/report109.html?t=1132554473472
などで説明もしています。それでも警察に目をつけられたらそのまま逮捕なんでしょう。

資本金というものが、あくまで「過去株式で調達したことになっている調達方法」でしかないため、今現金が残っているかどうかでは全く確認のしようがないものです。それを会社の規模の基準として採用しているほうもおかしい。

Aという会社に自社の新株を買ってもらって、1億振り込んでもらって、その1億でA社の株を買うと、現金はプラスマイナスゼロになりますが、これも資本金になります。

イーホームズの増資が本当に架空かどうかは、今後の捜査の情報次第だと思いますが、合法的にも、「見せ掛けだけの増資」は可能です。むしろ資本金だけで会社の規模を測ろうとする方がおかいんじゃないかと思います。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060420/eve_____sya_____002.shtml
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20060424/20060424_056.shtml
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060424/mng_____sya_____008.shtml
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060424AT1G2301R23042006.html

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東証時間短縮解除へ

東証の取引時間短縮措置が解除される見通しです。

結局ライブドアが上場廃止になったので、取引件数がキャパの半分くらいで推移しているとのこと。

つまり取引のキャパを超えていたのは、ライブドアの取引が多かったからということになる。「株式の一万分割を許可し」「東証を投機の場にしたことを」「容認した」からこんなことになったのであって、ルールを見直さなくても「システムダウンするからそんなのやめてね」とライブドアの一万分割は阻止するべきでした。

電話回線でも、あまりに一つの電話番号に集中すると、その番号に限り発信規制をかけます。そうしないと他の電話に迷惑がかかるからです。

インターネットプロバイダでも、いくらブロードバンドで使い放題であってもファイル交換ソフトで帯域を全て使い果たしてしまうようなユーザが居る場合には、「他のユーザが使えなくなるから」という理由で、ファイル交換ソフトの通信を遮断するという事例もあります。

東証のシステムはそのシステムの性能ばかりが弱いと指摘されますが、性能が高くとも性能を見極めながらの交通整理が出来なければ同じ結果になるでしょう。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060421/235930/
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060420AT3L2006O20042006.html
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20060417mh14.htm

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格差誰のせい?

日経4/20朝刊1面「格差を考える」より。

長期不況やデフレが生んだもう一つの格差の象徴、「ニート」「フリーター」。25-34歳の若年層は90年代の新卒採用抑制の影響をもろにかぶった。

97年には失業者の1/4がこの世代だった。日本は所得が平均の半分以下しかない世帯の割合を示す貧困率が15.3%(2000年)と世界5位だが、これも若年層の影響も大きいとの見方がある。

不況にも関わらず既存の従業員を守るために、若年層をいじめてきたというのが実態。不況時に格差をなくすには、一時期言われた「ワークシェアリング」を徹底して、従業員は大胆な賃下げを認めなくちゃいけない。でもそんなことを労働組合は許さない。

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法人税率30%維持

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060420AT3S1901D19042006.htmlより。

法人税率は30%%維持となる見通しです。

法人税以外にも企業は、地方税の事業税や住民税を支払う必要があり、日本の実効税率は39.45%になります。

「税引き利益」はざっくり4割を引けばいいという計算です。

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たかが配当、されど配当

日経4/18朝刊17面(投資・財務)「一目均衡」より。

上場企業の配当は前年度で5兆円を突破、銀行の公的資金返済などの特殊要因があった自社株買いを含む総還元額は約10兆円で過去最高に達した。それでも配当性向は20%台で、欧米企業の半分程度にとどまる(連結ベース)。成長率が欧米と大差ない国の企業として、過剰還元を問題にするのはまだ早い。

教科書的には、配当にまわすお金を企業内で再投資して、企業価値をどんどん増やすことで、株価上昇という形で株主に還元することは可能です。しかしながら、株価が上昇してもそれはお金ではありません。売り払わない限り換金化できません。老後の生活資金を稼ぐためであれば、配当のほうがいいでしょう。

極端な話で言えば、全ての利益を配当にまわしてもいい。新たな投資が必要なら株式を発行して資金調達をしてもいいのです。

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個人情報保護法おさらい

どうも法案の内容をよく知らずに、個人情報保護法に触れるのではないかと、萎縮するケースが目立っているようなので、おさらい。日経4/10夕刊15面より。

  • 個人情報保護法を守らなければならないのは、企業、学校、病院、労働組合など、何らかの事業のために5000人分を越える個人の情報をデータ利用している組織や個人
  • たとえば、ある業者が顧客にDMを送りたいなら、氏名や住所を記入してもらう際に『これを元にDMを送ることをもある』とあらかじめ明示する必要があると規定している。本人の同意を得ることまでは求めていない
  • 本人の同意が必要なのは、その人のデータを他の業者に渡す場合(第三者利用)と、当初の目的を超えて扱う場合(目的外利用

と、よく見るとそんなに厳しくない。従来もマナーとしては当然のことばかりです。大事なのは記入してもらう際の「目的の明示」です。

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企業結合会計基準~のれん代一括償却の禁止

http://yugo-yamamoto.cocolog-nifty.com/uragami/2006/04/post_8afd.htmlの続き。

日経4/15朝刊13面(投資財務2)より。

  • M&Aで発生するのれん代を一括償却することも今後は禁止
  • 従来は、一括償却していた企業も多い
  • 楽天は2005.3期からのれん代の一括償却をやめたが、その前の5年間で計800億円強を一括償却し特損計上してきた

のれん代というのは、「ブランド価値」とも言われ、「買収する企業の時価が簿価より高いのはブランドのような目に見えない価値が蓄積されているから」という見かたをしています。例えば、ブランドを浸透させるためにテレビCMをいくら流しても、それは資産としては計上されず、すべて販売費として「その会計年度に」使ってしまったとみなされます。

しかしながら、ブランドの浸透は将来の売上にも貢献することはまず間違いないですから、本当は資産計上して、各年度の売上に対応させて「費用」として計上してもいいはずです。

ブランドの価値は、株価には正直に現れており、普通は企業が保有する純資産よりも多くの時価総額になります。企業が買収を行ったときには、帳簿上の資産額にプラスアルファを手に入れたわけで、そこはきっと「ブランド価値」なのだろう、ということです。

楽天なんかは買収を繰り返していましたので、のれん代が大きくバランスシートにのしかかりました。「多くのものを持っている」「将来の売上に大きく貢献するはず」ということです。しかしながら、楽天はのれん代を一括償却して、すぐに「特別損失」として計上しちゃいました。ここは正直に公開している情報ですから問題はないのですが、恣意的に利益をゼロに出来てしまうという点で、のれん代の償却に裁量の余地が残されているというのはよくない状況でした。

またのれん代を減価償却すべきかどうかは、まだ日本と世界の基準には乖離があります。設備が徐々に使い物にならなくなるのと違って、ブランドの陳腐化は分かりにくいからかも知れません。

一投資家の私にとっては、「どうせ目に見えないんだからルールをシンプルにそろえてくれ」というのが要求です。

余談ですが、ライブドアが買収する企業は、簿価よりも時価の方が少ない企業が多かったので、「逆のれん代」が発生していました。のれん代が償却により「コスト」として利益にマイナスになるのに対して、逆のれん代は利益にプラスになります。こういうのも「錬金術」の一つです。この辺は公開されいる情報なので、投資家は「実質的には意味のない利益」であることは見抜けたはずです。

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企業結合会計基準~原則時価買収

M&Aの会計処理を定めた「企業結合会計基準」が2006/4/1から適用されました。

日経4/13朝刊17面にその記事があったので紹介。

企業結合会計基準とは
企業の合併や買収の処理に関する基準で、二通りの会計処理がある。合併する企業の資産や負債を、簿価のまま合体するのが「持分プーリング法」。「パーチェス法」は、買い手の企業が、買われる企業の資産や負債を時価評価したうえで引き取る。

そして、米国会計基準や国債会計基準は、持分プーリング法を廃止してパーチェス法一本になっています。つまり合併も買収も、買われる側を時価評価する。日本の企業結合会計基準は、簿価のまま結合する持分プーリング法を残してはいますが、合併後の出資比率が50:50となる対等合併だけに適用することになり、従来よりも「対等合併」とみなされるケースは減ります。

時価で買収すると簿価との差は、「のれん代」として資産計上されます。要はブランドの価値も移転したというわけです。そしてこののれん代は、今の日本の会計基準では減価償却の対象です。「ブランドを手に入れてそれを利用して売上を伸ばしてる」とみなされるので、会計上はコスト増の要因となり、利益を圧迫します。

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グレーゾーン金利は必要悪か?

アイフルが業務停止になりました。http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200604140061.html

「消費者金融悪」、「グレーゾーン金利悪」という流れが出来つつあります。

日経朝刊4/14朝刊7面によると次のような状況です。

  • 2005年の自己破産件数は約19万2000件
  • 二年連続で前年を下回ったものの、10年前の約5倍の高い水準が続いている
  • その一つが多重債務

この状況を、「消費者が守られてない」と見る向きもありますが、かならずしもそうとは言い切れません。消費者の中には、消費者金融が強引な取立てを出来ないことを知った上で、返済を放置したり、返すつもりもなく複数の消費者金融から借りれるだけ借りて、自己破産を恥ずかしげもなくする人もいます。

自己破産の件数が多いというのは、それだけ消費者金融が「借金を棒引き」しているということであり、被害者は消費者金融です。消費者金融でグレーゾーン金利いっぱいの29.2%でしか借りれない人というのは、「破産する見込みのある人」です。これらの人の4人に一人が自己破産をすれば、残りの人が29.2%の利息付で返したとしても、消費者金融側は厳しいでしょう。

消費者を守ろうと「取立ては緩く」「自己破産を簡単に」した結果、多重債務者が大量に出ているという面もあると思います。

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USENとライブドアの比較

日経4/14朝刊11面(企業総合)「上場廃止、どうなるライブドア再建」「USEN、子会社化には難題」より。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060413i401.htm
などによると、USENがライブドアの子会社化を検討しているとのこと。しかし、USENは負債が多く、現金での買収は難しい。かといって、株式交換をしようとすると、発行済み株式の48%に相当する新株を発行する必要がある。

ということですんなりとは行かないようです。

そしてUSENとライブドアの企業規模の比較表。(単位は億円)

USEN ライブドア
2,039 時価総額 986
2,576 総資産 3,302
308 株主資本 1,936
1,429 有利子負債 87
1,541 売上高 784
62 経常利益 112

これだけ見れば、ライブドアの方が健全に見えちゃいますね。そしてライブドアの時価総額は超割安。これは買いたくなります。

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「街の電気店」大健闘

日経4/13朝刊33(消費)面より。Gtkジャパンによる薄型テレビの売れ行き情報。

  • 薄型テレビの販売台数の1/4が地域電気店が占めた
  • 地域電気店は家電量販店に比べ「価格が一割以上高い」とされる
  • 売れ筋の価格帯も、他の販路に比べ多い
    • ハイビジョン放送が視聴できるチューナーのついたテレビの比率は
      • 地域店70%
      • 家電量販店50%
      • 総合量販店24%
  • 従業員10人未満の地位基点は全国に約47000店とコンビニを上回る規模
  • ナショナルショップはやく1万8000店あり、松下の薄型テレビの販売台数の4割を占める

と、意外と街の電気店が検討しています。販売台数もさることながら、単価の高い商品をより高い価格で売っているというところがポイントです。

逆に言えば、量販店は高いものを買うだけの安心感が足りないということでしょう。

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幸福感と所得

日経4/12朝刊29面「やさしい経済学」より。

大阪大学のアンケート調査によると、人々の幸福感は所得が増えるにつれ高くなる。しかし、世帯所得が1500万円(米国では2200万円)以上になると、幸福感はほとんど上昇しない。

こりゃいいデータですね。一発逆転を狙って年収3000万円を目指すのではなく、1500万を目指すのが一番効率がいいという計算になります。

アメリカではその限界が高いというのも興味深いです。浪費を幸福とカウントする国民性が日本よりも強いのかも。

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松下、NEC、米TIが携帯部品開発で提携検討

http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200604070038a.nwcほか、日経4/7朝刊1面より。

松下電器産業とNEC、米半導体大手のテキサス・インスツルメンツが携帯電話の主要部品を共同開発するなどで業務提携をする見通しです。

ちなみに、2005年の携帯電話の国内出荷シェアは次のようになっています。

松下 17.0%
NEC 16.5%
シャープ 16.0%
東芝 12.5%
その他 38.0%

異常です。上位がほとんど変わらずシェアを分け合っている。さらにその他が多すぎる。まるで公共事業です。自国の中でシェアを取れないのに、海外でノキアやモトローラと競争できるわけがありません。

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燃える氷

日経4/5朝刊35面(千葉・首都圏経済)より。

  • 千葉県市原市三井造船では天然ガスハイドレート(NGH)の実証実験がすすめられている
  • NGHは水分子が形成するクラスタに天然ガス分子を取り込んだ固体物質
  • 天然ガスが気体の場合と比べて単位体積あたりで約170倍の天然ガスを内包する
  • 三井造船はNGHの連続生成に成功
  • NGHは大気圧下ではマイナス80度以下で安定した状態になるが、三井造船ではマイナス20度付近でも分解がゆっくりとなることに着目し、より緩やかな環境での輸送・貯蔵の可能性を探る
  • 他の天然ガスの輸送方式
    • パイプライン
      • ガス田から遠くには敷けない
    • LNG
      • マイナス160度の超低温にする必要があり、施設のコストが高い

NGHを活用することで、ガスの保存と輸送が簡単になり、これまで採算の合わなかったガス田が対象となってきます。

ちなみに、NGHは氷のような見た目なので、「燃える氷」というキャッチフレーズです。

ガスに限らず、輸送や貯蔵が不便なエネルギー源は他にもあります。貯蔵と輸送を便利にするだけで、新たなエネルギー源を発明することなく解決可能な問題は多いでしょう。

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東芝6000億円投じ新工場

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djBAN1059.html
http://today.reuters.co.jp/investing/financeArticle.aspx?type=hotStocksNews&storyID=URI:urn:newsml:reuters.com:20060406:MTFH92812_2006-04-06_00-11-02_NTK2779280:1
ほか、日経4/6朝刊11面より。

東芝が6000億円かけて新工場を作ります。6000億円のうちサンディスクと半分づつ投資をするようです。

それで、この6000億円がどれくらいすごいのかと。

2005年のNAND型フラッシュメモリーの市場規模は107億ドルです。ざっくり一兆円です。この手の資産と売り上げって大体連動するので、市場規模の半分くらいの投資ってのは、「本気」ってことです。

なぜここまで強気になるのか。

2008年には世界市場の市場規模が2005年の約二倍の2兆7000億円程度に膨らむ見通しがあります。なので、市場の拡大に合わせて投資を膨らませて、やっと「シェア現状維持」なのです。

もちろん今投資をしなければ、シェアは減ります。この手の事業はシェアが低いと規模の経済が働きませんから、コスト的に不利になるのです。だからとことんまで規模を追求するか、傷の浅いうちに撤退するかのどちらかです。

ちなみに現在の、フラッシュメモリーのシェアは次のようになっています。

  1. サムスン電子・・・53.4%
  2. 東芝・・・・・・・・・・22.1%
  3. ハイニックス・・・・12.8%

とまぁ、規模のちいさなところはどんどん淘汰されているという状況です。

6000億円は金額はすごいですが、シェア1位をとるには微妙に少ない気がします。

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電子マネー発行枚数

日経4/5朝刊5面より、好景気にも関わらず、一部の貨幣の流通が減少しているというニュース。電子マネーが駆逐しているのではないかという説です。

そこで、現在の電子マネーの発行枚数情報をメモ。

  • スイカ(JR東日本)
    • 1120万枚(2月末時点)
    • 一年前に比べて2倍
  • Edy
    • 1700万枚(3月末時点)
    • 一年前に比べて800万枚増加

さらにオサイフケータイが出てきたので、電子マネーはぐんと増える計算になります。

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ATMでの現金振込み10万円までに規制

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060404AT2C2901103042006.htmlほか、日経4/4朝刊一面より。

現金でのATM振込みがこれまでは200万が上限だったのが、10万円が上限になります。これは、マネーロンダリングの防止が目的で、FATFという国際組織が昨年6月に要求を受けての措置です。アメリカやEUはすでに対応しています。

目的は「匿名での資金移動を防ぐ」ということなので、口座間での振り込みはこれまでどおり出来ます。

なので、10万円を超えるお金を口座間で振り込んでいた人にはあまり影響のない話です。常に自分の口座を財布代わりにしていればいい。

ところが、朝のニュースの「トクダネ」では、「これはネットバンキングで済まさせようとする陰謀だ」とか「日本人は通帳が大事だ」とか、間違った評価をしています。国がやることに反対して賢そうに見せようとでもしているのでしょうか。

ネットバンキングに移行させようというのは、それは当然の話で、日本は相対的に現金に頼りすぎで、そのことがコストとリスクを増やしています。また、匿名の振込みが10万円までに規制されたところで、通帳はこれまでどおりに残る。

個人的には、小額決済はともかく、感覚的にも10万円を超えるものは、口座間の移動として履歴が残ることが理想です。小さな企業であっても、「うちは現金決済だから」と自慢げに話している人が、結局そこで不正を働いているケースも見ました。お金の移動の匿名性が排除されることは、零細企業にとっても大事なことです。

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知られざる流通大手JR

日経4/3朝刊9面「経営の視点」より、データ上はJRの駅ビルが実は流通大手として幅を利かせているという話。

  • JR東日本のルミネ
    • 2006.3期の全館売上高は7期連続で前年比プラス
  • 駅中ビジネス
    • 大宮駅と品川駅の「エキュート」は売上高目標を5割も上回る
    • わざわざ入場券を購入して利用する買い物客も珍しくない
  • 2005.3月期JR東日本駅ビル
    • 売上高合計9700億円
    • これは三越よりも多い
    • 最大手の高島屋に迫る勢い
    • カードなどの流通関連の売上高を全て含めると1兆5400億円となり、日本の流通業4位に相当する
  • 2005.3月期JR九州
    • 駅ビル事業の営業利益が62億円の黒字
    • 本業の運輸サービスは39億円の赤字
    • 駅ビル事業が運輸サービス事業を助けている

人口減と都心回帰でダイレクトに影響を受けるのは、遠路通勤客に頼った収益構造でしょうから、今後も手を緩めることなく駅ビルで稼いでいったほうがいいのでしょう。

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福井俊彦グローバル化を語る

日経4/3朝刊1面「日本を磨く」より日銀総裁福井俊彦氏インタビュー。

市場経済やグローバル化への批判に対して

グローバル化や構造改革は、市場メカニズムを広く深く浸透させ、最適な資源配分を実現し、できるだけ多くの人の経済的厚生・幸せに結びつけるものだ。これは人々が幸せを求める限り変わらないと思う。だが、市場は常に新しい価値観を求めて動くので、既成の価値観で満足する人々には、秩序を塗り替えるような違和感を伴う。

中央銀行総裁なので、当然市場原理に従った発言をする決まってはいます。

「最適な資源配分」というのは、教科書どおりの言葉です。ここで言う「資源」とは、土地や建物や人やお金のことです。資源が最適であるというのは、「必要とされているところに資源が移動しきった状態」です。移動しきることはありえませんから、常に資源は移動し続けます。

売れない店は土地と建物を手放して、それらは売れる企業が持ったほうがいい。業績の悪い企業は人を手放して、業績のいい企業が人を抱えたほうがいい。お金は事業に失敗する人に貸すのではなく、事業に成功する人に貸したほうがいい。

資源の移動には、廃業や失業がセットになることも多いので、サンプル数が少なくなるとネガティブな印象しか出ない可能性があります。でも移動した結果は、市場が望んだ結果であるので、差し引きはプラスのはずなのです。

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【技術者のための財務会計】金銭の時間的価値とは

今日はちょっと教科書的。ここを避けては通れないのです。

Q.1年後に100万円もらえるという約束と、今100万円もらえるという約束とではどちらの方が価値があるでしょう。

感覚的に、今100万円もらったほうがいいということはわかります。稀に「使っちゃいそうだから後でもらったほうがいい」という人も居るかも知れませんが、そういう人は今もらって金庫に入れればいい。

じゃぁなぜ今の100万円の方がいいんでしょう?

理由1:もらえないかも知れない

一年後の約束なんてものはあてにならない。だから今もらったほうがいいという理由です。これは確かにあるかも知れません。

理由2:今使いたいから

一年後にもらえる約束は、一年後以降にしかお金を使えません。今もらった場合には、一年以内に使ってもいいし、一年以降に使ってもいいです。「便利だ」という点で今の100万円の方がいいです。

理由3:インフレになるかも知れない

インフレになると通貨の価値は下がります。一年後の100万円はずっと価値が下がっているかも知れません。ただし、デフレ下の日本ではあまり説得力がないですね。

理由4:金利は絶対プラスである

実はこれが決定的な理由です。デフレで物価が下がることはあっても金利はゼロ以下にはならない。100万円をどこかに1年間預ければ金利は低くてもゼロ以下にはならない。銀行の普通預金では金利はないに等しいですが、銀行が企業に貸す金利は数パーセントが最低です。

こういった理由で、今の100万円は一年後の100万円よりも価値があると言えます。

ではどれくらい差があるのでしょう。そこは金利でズバッと計算できます。

今の100万円を金利10%で運用したとすると、一年後には110万です。したがって、一年後の時点で比較をするとちょうど10万円の価値の差があると言えます。

次に現時点での、今の100万円と一年後の100万円を比較するとどうでしょう。さっきは利回りをかけて一年後の状態を出しましたが、今度は一年後の100万円から利息の10%を割り引きます。そうすると、100/1.1=91万円となります。1割引ではなく、110%で割るという計算です。この91万円を「現在価値」と言います。現在価値で比較をすると、ちょうど9万円の価値の差です。

そして、財務の世界では、「一年後の価値で比較」などということはせずに、全て「現在価値」で価値を比較します。現在価値を出すためのロジックは未来のお金から利息を「割り引いて」計算するため、利息とは呼ばずに「割引率」と呼びます。

次回は、いろんなケースの、現在価値を求めて見たいと思います。

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