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新・国家エネルギー戦略最終案

経済産業省より「新・国家エネルギー戦略」の最終案が出ました。

経済産業省のサイトにはまだ掲載されていないようですが、日経5/30朝刊5面(経済)で紹介されています。

気になるところをピックアップ

  • 石油依存度の低減
    • 2030年までに現状の約50%を40%以下に
    • 施策としてはバイオエタノールの導入拡大
  • 運輸部門
    • 現在は燃料を100%石油に依存
    • 2030年に80%に引き下げる
    • 施策としては、サトウキビからのバイオエタノール燃料の利用拡大

と、とりあえず「バイオエタノールって言っとけ」的なトーンが感じられます。バイオエタノールなら既に実用化している国もあるのですから、2030年などと責任を負わない時期でのゴール設定はやめて欲しいものです。

とはいえ、この手の「代替エネルギーバブル」は経済原理よりも、「国家予算のつき安さ」が優先されます。太陽電池の開発と販売に補助が降りたように、バイオエタノールにも「国家」という市場がありそうです。

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検索連動広告の市場規模

日経5/28朝刊「NEWSな数字」より、検索連動広告の市場規模について。ソースは電通の「日本の広告費」。

  • 日本国内の検索連動広告の市場規模は590億円
  • インターネット広告費全体(2808億円)の2割以上を占める
  • テレビや新聞などの広告費全体(5兆9625億円)から比べると、1%
  • 検索連動広告は2009年には1292億円に達する予測もある

個人的には、もっと広がってもおかしくないと思っています。広告費全体が伸びなくても、ネットシフトや検索連動シフトする可能性は大きいです。検索連動広告は入札で決まるのですが、個人が買えるくらい安いのです。消費者金融など「どこにでも出す業種」のキーワードは高騰していますが、まだまだ安値のキーワードがあることを見るとこ、出向者も単価も両方上昇する可能性があると思っています。

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原油が高くなる理由

昨年はアメリカのハリケーンが、製油所を破壊したため、ガソリンが精製されず、ガソリン価格が高騰しました。精製ができないということは、元となる原油はむしろだぶついて価格が安くなりそうなもんですが、なぜか原油も高騰しました。

不思議だったのですが、その理由が、5/26日経長官21面大機小機にありました。

米国では製品価格から精製コスト分を引いた価格で原油生産者が石油精製企業に原油を売るネットバック契約も多いから、ガソリン相場が上がれば、原油相場も引っ張り上げられる。

そういう契約ってことなんですね。でも、原油生産不足ではなくても原油価格が上がるのであれば、それはそれで貴重な資源が大事に使われるってことで、結構な話です。

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格差社会は成長の証

格差社会という言葉が先走っています。景気が良くなったことで格差が広がったというデータはなく、むしろ景気が悪かったときに若者の雇用が狙い打ちで奪われていたというくらいしかデータはありません。

仮に、格差が規制緩和によって広がったとしても、こんなコメントもあります。日経5/24朝刊19面大機小機より。

成長が加速すると、常にその波に乗れた人とそうでないひとの格差は拡大し、その後の時間を経て成長の恩恵が全経済に及ぶ。格差の解決は、成長に貢献する意欲と能力を持った人材をいかに組織的に育成するかにかかっている。

要は、成功者を見て、自分にもチャンスがあると考えるか、自分にはまねができないとあきらめるか、どちらの人が多いかである。

「どちらが多いか」といえば、目の前のチャンスを無にして、「格差社会」とひがみ節を叫ぶ人の方が多いでしょう。チャンスを前にして行動することよりも、行動しないことの方が楽だからです。でもこんなところで多数決をとっても意味がなく、格差をなくすために全ての人からチャンスを奪い取るのは同義的に許されないことです。

ねたみの心はあまりにも多くの人が持ち合わせているため、一見すると正論に見えてしまいますが、社会に対しては害悪でしかありません。

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「あなたと、どこかへ」読みました

8人の小説家による、ドライブにまつわるショートストーリーです。日産TEANAのキャンペーンの一環のようです(が今はWebサイトがないようです)。

しばらく映画ばかり見て、久しぶりに小説らしいものを読みました。やっぱり小説はすごい。小説家もすごい。

ドライブにまつわる短編なので、どの小説も、「夫婦のドライブ」だとか「一人でのドライブ」だとか「母親とのドライブ」と、どれも他愛のないシーンです。でも、どのストーリーも繊細で深い。共感のノリシロがきっちり描かれている。

この本を見て改めて思うのは、「普通は思っていることをそのまま表現したりしない」ということ。大人になると特にそう。感じることとしゃべることは実はまるで違うのです。

私の大学の頃の友人は、隙あらば「今何考えてる?」と聞いてきました。「そんなもん何も考えてないよ」という返事をしたのはゼロで、実は何か考えているんですね。

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「コツコツ働いても年収300万、好きな事だけして年収1000万」読みました

タイトルはバブリーなイメージがありますが、中身はものすごく地に足がついた「成長指南」です。

以下印象に残ったところ。

●失敗には限界探索価値がある

失敗をなくてはならないものとして位置づけています。失敗を経験することで、限界を知ることができるということです。

●10の最大脅威リストを作る

漠然とした不安ではなく、最悪シナリオを「詳細」に書く。詳細に書こうとすると、意外に大したことがない。いっぱいあると思っていて、いざ10個書こうとすると、結構考えないと脅威は出てこない。リストが出来たらあとはそれを一つ一つつぶしていくという「作業」になります。

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公金のカード支払いは浸透するか?

「公金」のカード払い、広がる可能性ほか、日経5/19朝刊より。

6月には公金のカード支払いを認める改正地方自治法が成立する見通しですが、既に一部の自治体ではカード払いを導入しているようです。

  • 神奈川県藤沢市は軽自動車税にカード払いを導入
  • 東京都は昨年5月に都立病院でのカード払いを始めた
    • 診察料などの15%はカードで支払われている
  • 香川県丸亀市は7月にも水道料金でカード払いを導入

と、どんどん広がっていますが、一方で課題となるのが手数料です。私のマンションでも管理費のカード払いを導入しようとしましたが、手数料で断念しました。

  • 丸亀市の水道料金では手数料は0.9%
  • 普通の加盟店は2%
  • 銀行口座振り替えは一件10円程度
  • コンビニ納付は50-60円

と、カードの手数料はかなり大きな部類に入ります。銀行口座振り替えはもっと活用できるはずなのですが、ペーパーワークが煩雑でそこまでの手間をかけてまでやる気になりません。

もっと銀行を決済の期間として活用すればいいんでしょうが、今のところ銀行のインフラを使った電子的な決済といえば「ペイジー」くらいなもんです。振込み時に請求書のIDを打ち込むことで、「自分が何のために送金した」ということが分かるすばらしい仕組みです。自動車税もこれで払えるいう触れ込みです。が、

自動車税のペイジー支払いが可能な地域

岩手県
群馬県
東京都
愛知県
三重県
佐賀県

と、まるでやる気を感じません。ユーザとしては、さっさとカード払いになってくれたほうがありがたいですが、自治体の財政を考えると、ちょっとは頭をひねって「便利で金のかからない送金方法」を考えるべきです。

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総合資源エネルギー調査会も、バイオエタノール支持?

経済産業相の諮問機関である、総合資源エネルギー調査会というのがあります。

調査会の18日の報告は、基本的には石油の開発や備蓄に関する提言なのですが、最後に「ちらっと」燃料源の多様化として、バイオエタノールの話が出てきます。

自動車などの燃料としてサトウキビかなどからつくるバイオエタノールの利用を進めるため、ガソリンに混ぜることの出来る上限比率を現在の3%から20年をメドに10%に高める。(日経5/19朝刊5面)

パッと見、バイオエタノールを指示しちるようですが、志が低すぎる。ブラジルは既に25%ほどの混合率で実用化していて、GMもE85という85%のエタノール混合比の燃料を使おうとしています。それに対して、「今3%で20年をメドに10%」というのは、今も厳しい規制だし、将来も厳しい規制を敷くことを宣言しているようにもとれます。

参考:石油・天然ガスの民間自主開発支援を強化-エネ庁、今後の石油政策で報告書案(電気新聞)
資源機構の出資拡大・エネ調小委報告書案(NIKKEI NET)

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GM、エタノール車を拡充

米GMが18日、エタノール燃料対応車の車種を拡充すると発表しました。

  • 2006年モデルは対応車は9車種
  • 2007年モデルは14車種に増やす
  • GMのエタノール対応車はE85という燃料で走る(ガソリンでも走る)
  • E85というのはエタノール混合比率が85%
  • これまで北米で約200万台を販売
  • 2007年は約40万台以上を予想

と、かなりエタノールシフトしています。エコカーでは日本勢が先行してGMは出遅れていますが、電気自動車や水素エンジンなんかよりも、エタノール車の方が現実的ですから、ひょっとしたら相対的に日本勢が出遅れる可能性もありえます。

参考:日経5/19夕刊3面

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沖縄がエタノール特区に

沖縄を「エタノール特区」に 政府振興策より。

日本は遅れ気味ですが、やっとバイオエタノールに対して国も本腰になるようです。

遅れ気味なのは、法律がガソリンにエタノールを混ぜることを禁止しているからです。ビール業界と同様で、税金を払わないでもいいアルコールが出来ると何かとチャチャが入ります。過去にもガイアックスで課税問題で紛糾しました。ガイアックスの時には、いろんな方面から総攻撃を受けて、なおかつガソリンが安かったのでトーンダウンしちゃいましたが、これだけガソリンが高くなると、本気でアルコール系燃料を考えなくてはいけません。

バイオエタノールは、ガソリンに混ぜて自動車燃料として利用できる。二酸化炭素(CO2)排出量が少なく地球温暖化対策に役立つ。生産コストが高く商用化が難航していたが、沖縄県のサトウキビ産業活性化につながるため、米軍再編に伴う新たな振興策の柱に据えることにした。

気になるのが「生産コストが高く」という点。外国がコストパフォーマンスのよさを実際に充てに出来ているのとは温度差があります。単に円が高いからガソリンが安く手に入っているのか、日本の農業が高コスト体質なのか。

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音楽、実は儲かっている

音楽著作権料の徴収額が過去最高を記録しました。

  • 2005年度の徴収額は約1135億9000万円
  • 音楽CDが約260億(微減)
  • 放送関連が約259億(増加)
  • 着うたが約18億円(二倍に増加)
  • PC向け音楽配信が約12億円(二倍に増加)

ということで、マクロで見るとちゃんと音楽の対価は回収できているように見えます。

参考:日経5/18朝刊17面(企業2)より。

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「村上ファンドは経営のことなんて考えていない」

日経5/18朝刊19面(投資財務2)決算トークより、JSTの平山取締役のコメント。

  • 「村上ファンドは経営のことなんて考えていない」
  • 村上ファンドが大株主のとき本業の橋梁・鉄塔事業ではなく不動産事業に目をつけられ「ビルを売れ」と迫られた
  • 同社が不動産事業にこだわるのは不測の事態に備えるため。橋梁談合の指名停止で受注が激減し、図らずもそれを証明

公平に見て平山氏が間違っている。不動産投資でリスクを分散するのは、投資家のやることであって経営者のやることではない。ましてや株主は、指名停止のリスクのためのプール金を与えているわけではないのです。

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農業にも再生機構

農業に対しても再生機構のような仕組みが導入されます。

従来の単なる支援と違うのは、経営不振の農家を建て直すだけではなく、「再編」を促す点です。「再編」というのは、事業譲渡・売却もシナリオに含まれているということです。

この機会に、ドールとかデルモンテのような外資が入ってくると面白いのでしょうが、たぶんそこまでの開かれた市場にはならないでしょう。

以下、農家情報

  • 主業農家(兼業ではない)
    • 1990年で82万人
    • 2005年で43万人
    • →激減
  • 耕作放棄地の拡大
    • 2005年で38万ヘクタール
    • この15年で八割増
    • →激増

って、ことで、人は居ない、土地は余る。そして事業に流動性はない、と価値の移動が全く行われていない状態が続いているので、WTOから文句を言われようといわれまいと農業の流動化はやったほうがいい。

参考:日経5/16夕刊一面
農業再編へ「再生機構」、各地に設立へ・農水省(NIKKEI NET)

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角川書店、責任販売制を導入

角川書店が、「ダヴィンチコード」の文庫を販売するにあたって、「責任販売制」を導入します。

ほとんどの場合は、書籍は「委託販売制」をとっていて、書店は自由に返品できます。そのおかげで書店は在庫リスクは負いませんが、仕入れの権限もあまりありません。「配本」を待つだけの状態になりがちです。

角川書店が今回導入した責任販売制では、

  • 書店が注文した冊数を出荷
  • その代わり、返品率を一定以下(今回は5%)に抑えられれば角川から報奨金がでる

と、やたらと書店に甘い制度にはなっていますが、売る意欲のある書店に頑張ってもらいたいということなのでしょう。

ちなみに、日経朝刊によると、文庫本の市場はこんな風になっています。

  • 1991年には3億冊
  • 2005年には2億2000万冊に縮小
  • 返品率は4割台に高まっている

と、悪化の一途をたどっています。

参考:日経5/15朝刊13面
角川書店、文庫販売を強化・返品減へ新制度(NIKKEI NET)

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ポイント年間発行額3300億円

お店でもらえるポイント(航空会社で言えばマイル)を、あれこれ合計してみると年間で発行されている額は3300億円に上るという話。最近ではGポイントのように、別の発行会社のポイントに切り替えることの出来るサービスもありますから、ちょっとした通貨のように使えます。

「ちょっとした」といっているのは、通貨と呼ぶには不便だということ、ポイントは囲い込みのために使うものですから、ANAのマイルとJALのマイルは交換できないようになっている。

Gポイントについて

  • 住友商事子会社
  • 会員数127万人(意外と多い)
  • 年間流通量は約5億円

日本でのポイント年間発行額

業界 発行額(億円)
携帯電話
(上位3社)
861.7
航空(上位2社) 745.6
クレジットカード 713.7
家電量販店
(上位10社)
323.3
総合スーパー
(上位5社)
299.2
百貨店(上位10社) 288.7
コンビニエンスストア(上位4社) 46.9
ドラッグストア
(上位5社)
34.9
合計 3314.0

参考:日経5/12朝刊9面

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バイオ燃料市場動向

日経5/8朝刊6面より、バイオ燃料市場について。

世界のバイオ燃料市場は05年に157億ドルで、前年比15%増。15年には525億ドルに達するという。

バイオディーゼル燃料もディーゼル燃料より格安だが、ガソリンなどの数分の一の価格であるバイオエタノールはすでにブラジルなどが実用化、ガソリンに10%程度混合している。米国でも利用が拡大中で、東南アジアが豊富な原料を利用して生産拡大を進めれば、世界生産の一角に食い込める可能性がある。

東南アジアでは官民上げてバイオ燃料の生産設備を増強しています。日本がかなり遅れている印象です。

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株式持合いなぜ悪い?

日経5/9朝刊19面一目均衡より、経営者が買収の防衛のために持ち合いをすすめていることに関して。

特に問題なのは株式持合いの復活。事前警告型などの一般の防衛策は買収者と条件交渉をするために使うことが多く、簡単には発動できない。ところが、持ち合いは株主総会での賛成票を他の株主のお金で買い上げるようなもの。横行すれば資本主義が機能しなくなる恐れがある。

「機能しなくなる恐れがある」とありますが、持合が今よりも横行していたときには、経営者は市場からの圧力を受けていませんでした。バブルの頃でも本業での利益は出せておらず、よい経営が出来ていたとは言えません。

バブルがはじけて株価が暴落して減損会計が導入されてやっと、「余計な有価証券は持つもんじゃない」という意識が働いて、持ち合いが解消されていきましたが、株価が安定した今は含み損へのプレッシャーは薄れてきています。持ち合いでぬるま湯経営になる可能性は増えてきています。

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「村上ファンドの研究」に突っ込む

村上ファンドと阪神経営陣との対立がニュースになっております。

阪神電鉄、村上ファンドが応酬

おそらく村上ファンドは、阪神電鉄が一等地の土地を持っているにも関わらずそれを生かし切れていない点に対して改善を要求するんだと思います。

村上ファンドがらみでこんなサイトを見つけました。
村上ファンドの研究 (1)変革者か 破壊者か (YOMIURI ONLINE)

このページは割りと企業価値に対する勘違いが含まれているのでツッコミを入れたいと思います。

しかし、自社株買いや増配は目先の株価上昇にはつながるが、将来の収益に直接結びつくわけではない。

 このため、「自社株買いは中長期的には、財務基盤を弱める。不動産を売却して配当に回すのでは社外流出だ。将来のために、お金をどう有利な方法に使うか提案しなければ」(北尾吉孝・SBIホールディングス最高経営責任者)との厳しい指摘も少なくない。

 村上ファンドの投資先27社のうち、上場廃止などで比較できない3社を除く24社について、本業のもうけである営業利益(あいおい損保は経常利益)を直近の決算期と4期前とで比べると、14社は利益が増加したが10社は減少している。村上ファンドはほとんど売り抜けているとみられるが、本当に企業価値を高めたかどうかは不透明なままだ。

このページでは企業価値を利益をベースに語っていますが、企業価値は利益をベースに語るのではありません。キャッシュをベースに語ります。より多くのキャッシュを生み出す企業が企業価値の高い企業といえます。

利益とキャッシュとの違いで大きなのは、土地や建物です。特に土地は減価償却対象ではないので、投資家から預かったお金で土地を買っても、コストとみなされませんがキャッシュは大量に出て行っています。ですが土地を持っているだけなら損益計算書にも現れてこないので、「とりあえず土地を持っておく」経営者は多いです。しかしながら、土地を保有するということは、土地の値上がりプラス家賃収入を稼いでやっとトントンのはずです。投資家は土地への投資をあきらめて株式会社に投資をしているわけで、株式会社が土地を持つということは、不動産投信することよりも大きなキャッシュを本業にもたらさない限り持つべきではありません。

企業価値を上げるためにはキャッシュを多く上げることです。いくつか方法はあります。

  1. 営業利益を増やす
  2. 投資を減らす
  3. 運転資本を減らす
  4. 調達資金の金利を下げる

こんなところでしょうか。普通は営業利益ばかりに目がいきがちですが、投資家にとって盛れば、営業利益で得たキャッシュであろうと、投資を抑制(さらに言えば資産の売却)で得たキャッシュであろうと、関係ありません。資産を売却することで営業利益が下がってしまっては本末転倒ですが、利益がそのままで資産≒元手が少なくなるのなら、利回りは向上したことになります。

「不動産を売却して配当に回すのでは社外流出だ。」とありますが、投資家は投資をしたいのです。利回りのない投資から手を引きたいだけなのではなく、「より利回りの高い投資対象」に資本を移動させたいのです。

資本市場を通じて、「資本を殺す経営者」から「資本を生かす経営者」に移動させるのが、最適な資本の分配です。「社外流出」というと何かが失われたように見えますが、単にベストな配分を模索しているだけのことです。

資本を殺しているかどうかを見極めるシンプルな方法は、本業に効果のない資産の多さで計測が可能です。

  • 大量の現金を持っている(利息がないから投資家から見ればマイナス)
  • 自社ビルを持っている(不動産経営を上回ることはほとんどない)
  • 他社の株式を持っている(投資家が買わないと決めたものを買っているから)

この手の企業は村上ファンドにボロクソ言われても文句は言えません。素直に資本市場に再分配してもらうのが世のため人のためでしょう。

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超音速旅客機、石播などが米と研究

宇宙機構、石播などが、超音速旅客機の研究開発をアメリカと共同で乗り出します。

超音速旅客機といえばコンコルドです。そしてコンコルドが「うるさすぎ」「燃費悪すぎ」で結局今はなくなってしまい、超音速旅客機に相当するものが今はない状態です。

今回の研究開発は、騒音をコンコルドの1/100に抑えて燃費も抑えることでコンコルドに見られた課題を解決する方向のようです。

前回ダメだったものがなぜ今回見通しが出てくるのかというと「コンピュータによるシミュレーション」です。ホンモノを作らなくてもどれくらいの騒音になるかがコンピュータ上で分かるので、試行錯誤のサイクルがめちゃくちゃ短い。1000パターンの機体を試しに飛ばしてみるということがコンピュータ上では可能です。

超音速旅客機のメリットを考えます。東京-ロス間が5時間で飛べると、今の半分ですから顧客の利便性は確かに高まります。ずっと往復するのであれば、就航時間が半分になると同じ便数を飛ばすのに必要な機体は半分で済みます。したがって速いことはコスト面でも有利になります。

さらにこの研究には「保険」があります。単に「速い旅客機」を作るのがお題ではなく、速いのに「静か」で「低燃費」の飛行機を作ることがお題です。静かで低燃費という研究成果は実は今の飛行機にも適用可能です。万一超音速旅客機のニーズがなかったとしても、研究成果へのニーズは十分にあるでしょう。

研究開発費は数千億円ですが、複数の企業で負担することを考えると、決して高くはありません。

参考:
日経5/7朝刊一面
超音速旅客機を米と研究開発へ・宇宙機構、石播など(NIKKEI NET)

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日本企業もバイオエタノールに本腰

裏紙: ブラジルの自動車はサトウキビで走るでは、ブラジルがエタノール燃料を普通に実用化していることを紹介しました。

今回は、日本企業がバイオエタノールに参入するという話。

丸紅、サッポロビール、月島機械の3社が、タイでのバイオエタノール生産プロジェクトに参入します。丸紅がプロジェクト全体を統括し、サッポロビールは醸造を生かしたエタノール抽出技術を供与し、月島は自社の関連プラント技術を活用します。

最終的には輸入価格は一リットル当たり30円程度で、バイオエタノールをガソリンに混ぜたものが燃料となる予定です。今のブラジルの方式はこの混合燃料(25%混ぜる)です。

次世代の燃料と言うと、燃料電池だの水素だのって保存形式ばかりにとらわれて、「そもそもどっからエネルギーをとってくるの?」ということに対しては明確な回答がないものがチラホラありますが、バイオエタノールは「サトウキビからアルコールを作って燃やせばいいじゃない」と明確で、実用化もされています。

エタノールをベースとした燃料電池も研究段階では存在するので、サトウキビ畑の性能を「ワット」で語る日も来るかも知れません。

来ないかも知れません。

参考:
日経5/3朝刊11面
NikkeiNet丸紅など3社、タイでバイオ燃料生産

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ヤフー、ネット通販1万店

ヤフーショッピングの出店数のネタです。

  • ここ1年間で約3倍の1万店規模になった(4月末)
  • 楽天は前年同期比約4割増の1万5500店(4月末)
  • ヤフーは月額利用料を1万9800円と楽天より大幅に安く設定できる「おためしプラン」を導入

ということで、ヤフーの伸びが激しいです。

オークションならともかく、個人的にはオンラインショッピングモールの参入障壁ってすごく小さい感じがします。単体のオンラインショッピングのASPなんかもあって、わざわざモールにしなくてもいいじゃないという気がします。実際に楽天の中のサイトに入るのは、検索エンジンから直に入っていくケースがほとんどです(私の場合)。楽天のトップページは長らく見ていません。

参考
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20060503AT1D0207802052006.html

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外形課税一年目

外形標準課税が導入されて実際に納税が始まりました。

外形標準課税とは
電気、ガス、保険を除く資本金1億円超の3万2000社(全法人の1.3%)が対象。税法上の所得に報酬給与額や順利払いなどを加えた付加価値額に0.48%が課税されるほか、資本額に0.2%の税がかかる。黒字企業はこれに所得への課税分を加えて法人事業税を払う。

赤字でも納税しなくちゃいけないということで、一年目は赤字企業の納税額は1680億円となりました。黒字企業の税負担は外形課税前と比べて約1000億円減っています。差し引き税収の増収効果は結構あるのですが、それでも税負担が「均された」といえるでしょう。

外形課税には基本的には賛成です。不景気で企業が一斉に赤字になると税収が一気になくなる。また景気が良くても企業の利益は合法的に操作が可能です。ものすごく儲かっていても借金の返済を大量にすれば利益はゼロに出来る。国から「そこまで借金を返す余裕があれば税金を納めてくれても良かろう」という気持ちでしょう。

参考
日経5/3朝刊一面
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060503AT3S0201P02052006.html

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NTT大幅増配

NTTが大幅に増配します。

  • 2007.3期の年間配当は8000-9000円
  • 前期から3-5割増やす降参
  • 従来は利益配分を自社株買いで行っていたのを配当に軸足を移す

自社株買いは機動的にタイミングを計ってできるので便利ですが、投資家からしてみれば、自社株買いによるメリットというのは、

  • 自社株買いのタイミングで売ったときのキャピタルゲイン
  • 自社株買いで値上がりした後で売ったあとのキャピタルゲイン

と、手持ちの株を手放さない限りお金がもらえません。それに大して配当というのは、株を手放さなくてもお金がもらえますから、「長期保有したい」という個人投資家にはこちらの方が嬉しいのです。

元記事
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060503AT2D0201G02052006.html

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石油は高くない

日経4/30朝刊5面より、新日本石油会長渡文明氏インタビュー。

原油価格の高騰について

在庫は増えており需給バランスからは価格上昇は説明できない。主因は心理的不安だ。

日米欧の金利上昇で債券価格が下落し投機資金が原油にシフトするなど、昨夏とは異なる構造的な要因もある。ただ原油がなくなっているわけではなく、価格がこのまま上昇するとは思わない。

1970年代の石油危機との違い

第二次石油危機の際、原油は1バレル34ドル弱で、今はその2倍強。ただ為替レートは当時の1ドル262円に対し今は115円で、円換算では逆に二割安い。石油製品では顕著だ。足元のガソリン小売り価格は1リットル131円。当時は177円だったが、消費税や物価指数を加味すると今の生活実感では224円に相当する。消費者は当時より6割安いガソリンを使っている計算だ。

この間、国内総生産に占めるガソリン消費額は2.4%から1.5%に低下した。円高や省エネ努力で日本経済の足腰は強くなっており、石油関連製品のパニック買いが再発する危険は少ない。

と数字で見ると、実は今の石油やその関連商品は決して高くはない。

特に投機資金の流入はあまり理屈には合っていない。例えば昨年のハリケーンでは、製油所が破壊されて、処理すべき原油はだぶついたはずなのに、ガソリン高騰の連想買いで原油も高騰した。

それでも、CO2は出さないに越したことはないので、理屈に合わなくてもこれくらいの高値で推移してくれるのが環境にはいいかも知れません。

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「ダメな自分を救う本」読みました

この本かなりイイです。ベースとなっているのは、自信をつけるための「暗示」なんだけど、単なるそこいらの催眠術とも違うし、念じるタイプの暗示でもない。何よりも「行動による暗示」を強く主張している。

自分がダメなんじゃないか、なりたい自分と今の自分に大きなギャップがあるんじゃないかと思っている時には、「わざわざ」できもしないことをやろうとしているに過ぎない。

本当は「できるのにやってないこと」が山ほどあってそれらをやってないだけ。「できることをやる」ことの積み重ねで、自信もつく。「できること」があまりに簡単であほらしくてもやる。やってみて本当にあほらしくなったら「もうちょっと難しいこと」に取り組めばいい。

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メーデーと格差

連合系メーデー 「格差社会是正を」 より。

連合の高木剛会長は「格差社会への懸念が高まっている。小泉総理は民のかまどの実態をどこまでご存じなのか。日本は不安と不信への道を突き進んでいる」とあいさつ。

格差の代表は、既存雇用を守るために犠牲になった就職さえできない若年層です。この実態を連合の高木会長はどこまでご存知なのか?

労働組合で「守られた」人たちが「守られてない」未来の雇用を奪っていたという事実に目をむけるべきです。

とはいえ、もう人手不足になっちゃったので、デモやってもやらなくても雇用は好転しちゃうんですけどね。

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