夕張市破たんの背景
「もし世界が100人の村だったら」というストーリーがありました。全体のスケールを小さくすると、問題点が明らかになるという点で面白いストーリーでした。
北海道の夕張市が財政破たんしました。
夕張市、負債600億円 一時借入金 12金融機関から
日経6/26朝刊地域総合2面では、象徴的なシーンが掲載されていました。夕張市役所からほどちかいホテルシュパーロの買収の経緯についてです。
1996年、ホテル経営者だった松下興産は撤退を表明。「観光の街を象徴するホテルがなくなる」と地元に危機感が広がる。商工会議所はしによる買取を求めデモ行進をするなど存続を要請。市は約20億円の支払いを第三セクターに肩代わりさせる方法で建物を買い取った。
他にも、身の丈にあわない観光分野への投資は100億円を越えるようです。
成功していればまだいい。成功していなくても戦略的であればまだいい。残念なのは、当事者が成功の見込みがないと分かっていながらも、「地元の声」に押されて買っちゃったということ。
資本主義は「金を持っている奴の権力が大きい」と批判されるかも知れませんが、「金を出さない奴の声が大きい」とこんなひどいことになるという例です。金を出さない奴の意見は「無邪気に無責任」です。
そして重要なのは、これくらいの自治体の単位で、「ちゃんと」破たんが起こるということは、問題の早期発見という点ではいい傾向です。国から地方へという責任委譲の傾向があります。会計面では市の単位で「やばさ」が分かるといい傾向です。
あと、気になるのはこのくだり。
「赤字はどうしても避けたかった」(後藤健二市長)市に残された手段が一時借入金だった。
企業会計においては、いくら借金をしても売上は増えたことにはなりませんから、PLの赤字は赤字のままです。これは地方自治体が複式簿記ではなく単式簿記を使っているからこんな「まやかし」が通用してしまうのでしょう。問題を明らかにするという点でも、地方自治体は複式簿記にすべきです。
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