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地方債2割超、自由起債できず

地方債、市区町村の2割超は自由起債できず・総務省調べ(キャッシュ)ほか、日経8/30朝刊1面より。

地方債が自由に起債できない自治体が2割を超えているというニュース。ただこれは総務省ルールで、「実質公債費比率」が大きすぎる自治体をアウトにしているというだけです。投資家から見ればもっとアウトかも知れません。

朝刊では次のように書かれています。

同省(総務省)は「十年後までに地方債市場を完全自由化する」としている。

今のご指導は自由化に向けての健全化のフェーズといえそうです。10年といわずに5年くらいで完全自由化としないと、今の担当者は気合が入らないでしょう。

また、実質公債費比率というのは、収入と返済の比率を表していますが、返済はずらすこともできちゃうので、バランスシートでトータルの純負債を見て健全性を評価したほうがいい。バランスシートがない自治体はそもそもお金を借りることはできないことにすればいい(というか普通はバランスシートもなしに資金調達はできない)。

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市町村は貧乏かどうかも分からない

連結バランスシート、市町村の作成率4.1%・総務省調べ(キャッシュ)より。

総務省は連結バランスシートを全ての市町村に作るように求めていますが、実際にはほとんど作られていないというお寒い状況です。

バランスシートで何が分かるかというと、実際にお金があるのかどうかが分かります。単に借金が100億だって言っても、その反対側に土地などの資産が150億あれば、差し引き50億円お金が「ある」ということが言えます。逆に借金が100億で、資産が30億しかなければ、70億円の「債務超過」です。身包みはがしてもまだ足りない。

とバランスシートがないと、こんなこともわからない。危機かどうかも分からない。

プラスして「連結」を求めています。これは市町村が保有する企業(第三セクターの交通機関など)は実際には市町村の「保有物」なので、第三セクターの借金も実際には市町村の借金と同じに見る必要があります。

おそらく小規模の地方自治体はパワーもスキルも時間も足りなくて現状の業務にプラスして連結バランスシートを作ることが出来ていないのだと思いますが、お金を預かったりお金を借りたりする組織体としては、「今お金があるのかどうか」は最低限のアカウンタビリティです。

総務省にも資料があります。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/pdf/060828_1_1.pdf

県単位の集計になっていてどの市町村がダメかということは書かれていませんが、バランスシートがないというのは粉飾決算以前の問題です。この際完全に公債の発行を全ての自治体に自由にさせて、投資家がどの程度のリスクプレミアムを織り込むかを見てみたらいいでしょう。管理出来てないところは調達もできない。

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防犯カメラの効果

日経8/28朝刊1面「顔なき社会 第三部 安全・安心の落とし穴」より、防犯カメラネタ。

記事のテーマはタイトルのとおり、どちらかというと防犯カメラがあまりにはびこることでのプライバシーの懸念などが挙げられています。

その中で、「防犯カメラの効果」が事例として紹介されていました。

東京都世田谷区の高級住宅街に今年二月から七月にかけ、約200台の防犯カメラが配置された。空き巣や事務所荒らしを防ごうと、警視庁成城署が昨秋、管内の各家庭や事業所に防犯カメラの設置を要請、自治会などが受け入れた。

効果はすぐ発揮され、1-7月の侵入盗の発生は前年のほぼ半分の157件に減った。税務署がリース料の税控除を認めるなど、行政が積極的にカメラ設置を後押しする「成城方式」は全国警察の注目の的だ。

発生が減ったということなので、防犯カメラをつけたことによるアナウンス効果が発揮されたのでしょう。

一方で防犯カメラを悪用したプライバシー侵害というと、レンタルビデオ屋の防犯カメラに写った芸能人の挙動を写真週刊誌に売り渡されるという事件がありました。もともと写真週刊誌の資源調達方法がプライバシー侵害そのものなので、この例で「防犯カメラ悪」というには酷かも知れません。

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空港より港を

日経8/28朝刊5面「領空侵犯」より、小松社長、坂根正弘氏インタビュー。

モノづくりの国であり、貿易立国の看板を掲げているにもかかわらず、政治家、役人をはじめ多くの人たちが空港整備ばかり注目している。石川県と茨城県の港湾に隣接する土地に工場進出を検討した際に私も初めて気づいたのですが、生産拠点の近くに十分な能力のある港湾施設があれば、日本の輸出メーカーの競争力は大いに向上します。

実際にコマツの石川県で生産する輸出で金沢港から輸出できるのはわずか20%で残りはわざわざ、横浜や神戸に運ばなくちゃいけない。

企業が「誘致」を考えるのなら、単に補助金を出すのではなく、国や地方として「働きやすいインフラ」を提供するのがまず先になるでしょう。

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米国科学者の陰謀説はガセ?

日経8/28朝刊19面(科学)より、冥王星が惑星から除外された件で、国際天文学連合会長、ロナルド・イカーズ氏インタビュー。

米研究者が冥王星を発見した経緯から、中でも米国勢が冥王星を惑星に入れようとしたというのは作り話だ。

同じことを日本人の委員も「とくダネ」(フジテレビ)のインタビューで答えていました。

しかし、報道ステーションの古館氏と朝ズバのみのもんた氏は、「米国科学者の陰謀説」を報道していました。ガセならエラク失礼な話です。

陰謀説は人の攻撃性を満たしてくれるので、メディアに載りやすい傾向がありますが、推測で一部の人をつるし上げるのはよくない。

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ヤマサキ「ランチパック」売れまくり

日経8/26朝刊35面(消費)より、ヒットの舞台裏、ヤマサキ製パン「ランチパック」より。

  • 山崎製パンの「ランチパック」シリーズが売れている
  • 1984年発売のロングセラー
  • 今年4月から店頭での品揃えを増やした
  • 7月にはシリーズ全体で24億円を売り上げた
  • 一番人気は発売以来の長寿商品「ピーナッツ」
  • 次いで人気は「たまごサラダ」
  • 現在は19工場で毎日80万-88万個のランチパックを生産
  • 体制を増強し来春には一日100万個体制を整える計画

実は私もこの記事のとおりに最近はランチパック率が高まっています。普通のサンドイッチと違って手が汚れないのもいいです。甘い具からお惣菜的な具までカバーしているので、ご飯とおやつの両方がランチパックでカバーできます。6月にパンを改良して具材が染み出さない工夫をしたことで、具材の選択肢が広がったようです。

ランチパックには思い出があります。神戸の震災の時には、ランチパックをはじめて食べるおじいちゃんも居ます。食料は援助物資として自動的に届くので。「このパンおいしいでぇ」「納豆が入ってる」とおじいちゃんが私に勧めてくれたのが、ランチパックの「ピーナッツ」でした。

改めて山崎製パンを見ると、パンという切り口からですが駅売店やコンビニなどの販路をがっちり押さえていて、侮れないです。パンじゃなくてお饅頭だって思ったらこれもやっぱりヤマサキだったりする。

山崎製パン | BRAND PAGE[ランチパック]←ここみると完全に思うつぼで買ってることが分かる。

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インターネットただ乗り論争

ネットの中立性というキーワードがあります。この辺のニュースが詳しいです。日本にも波紋広げるネットの中立性問題・「義務化」は時期尚早 インターネット-小池良次の米国事情:IT-PLUS

日経8/26朝刊5面(経済)にずばりネットの中立性に関する話題がありました。

NTT「GyaOはわれわれが構築したインフラにただ乗りしている。許される行為ではない」

UESN「光回線などの急速な普及を促したのは映像配信だ。通信会社こそコンテンツ会社の恩恵にただ乗りしている」

コンテンツ会社からの反論が新鮮です。確かに、ユーザは動画配信サイトを見るために「一段高いプランを選んで」ブロードバンドの契約をしているはずです。ちゃんと値段がついている。GyaOが高い値段で買ってきた番組を見るために、ユーザはNTTのフレッツを契約していたりする。そしてUSENにはお金を払わずに。

通信量とインフラコストが見合っていないというのは、単に勢い余って安くで回線を提供してしまったという「価格設定ミス」です。「100M常時接続!」と言ったときにはまさかみんなが同時に常時通信するとは思っていなかったのでしょう。だけどこの二年間で通信量は二倍に増えた。

普通に通信量に応じて「ユーザに」課金するのが真っ当だと思います。水道や電気と同じように。

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スズキのコスト優位性2

日経8/26朝刊11面(企業1)、スズキどこまで強いか(下)より、スズキの低コストノウハウについて。

「なんだこの工場は」。昨秋、めったのことでは表情を変えない鈴木会長が海外の新工場の図面を見て雷を落としたことがあった。指摘したのは1メートル余分な天井の高さや生産ライン脇の50cmのスペース。天井が必要以上に高いと工事費だけでなく照明代もかさみ、ライン横のスペースは部品在庫や従業員の余分な動きを増やしてしまう。いずれもコストの押し上げ要因になる。

鈴木会長は更衣室や倉庫を工場棟と併設させて配線工事を減らす手法などを具体的に指示。当初は「4000億は必要」との報告を受けていた2006年度の設備投資額を2800億円にまで減額修正させた。

とものすごいコスト意識です。ですが、記事のテーマとしては、本来いきわたっていたコスト意識が、海外展開の中で薄れてしまったという例になっています。確かに会長が天井の高さを指示しなくちゃいけないというのは、この規模会社としては異常です。頑張って図面を作った担当者の自信もメンツもなくなっているかもしれません。

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自治体の誘致例一覧

日経8/26朝刊1面ほか、「地方主導の企業誘致支援、政府・与党が新法を検討(NikkeiNET)」より。

政府が地方主導の企業誘致を支援するというニュース。朝刊の中で自治体の主な企業誘致策の一覧があったので紹介。

進出企業 主な優遇措置
札幌市 そんぼ24損害保険など6社(今年度、コールセンター開設) 20人以上の雇用を条件に、運営費を最大年1000万円補助、開業研修費も500万円
埼玉県 カルソニックカンセイ(08年3月メドに本社、研究開発拠点) さいたま市と共同で最大20億円の補助金を支給予定
神奈川県 富士写真フィルム(研究開発施設、今春開業) 最大69億円の助成金を10年分割で支給
京都市 島津製作所(分析機器工場、今秋操業予定) 固定資産税や都市計画税など二年分払い戻し
兵庫県 松下プラズマディスプレイ(来夏、新工場稼動) 60億円助成予定。尼崎市も固定資産税など一定期間半額に
三重県 シャープ(液晶パネルや大型テレビ向上が順次稼動) 県、亀山市が計135億円の補助金を支給へ
鳥取県 サントリー(天然水工場が08年春稼動予定) 14億円の補助金を支給予定

いずれも補助金という形で誘致優遇策をとっていますが、規制緩和などで自治体に負担がかからずに、なおかつ企業の業務の障害を取り除くのが理想です。交通の便など企業側ではどうにもならないようなことを、サポートしてあげるのも必要です。

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スズキのコスト優位性

日経8/25日朝刊13面(企業2)「スズキどこまで強いか(中)」より、スズキの低コスト戦略の徹底しっぷりについて。

例えば溶接工程。溶接ロボットは夏場に湿度が上昇すると故障しやすくなる。大手は空調機で湿気を飛ばすが、同工場で使うのは家庭用除湿剤。「効果は同じ。コストは他社の百分の一」と見栄は気にしない。鋼板をつなぎ合わせるレーザー溶接でも、レーザー本体ではなく鋼板を動かす独自の方法に改良し、溶接速度も7わりも上げた。

並みの技術者は、目の前の障害を取り除くために問題を回避するのではなく解決しようとして重厚長大な設備になりがちです。「良い道具」を作ることが目的化しちゃう。会社向けの設備を売り込む会社からすると、スズキのような会社はやりにくいでしょう。

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オレオレ詐欺現金化できず

日経8/25朝刊7面(金融)より。オレオレ詐欺(振り込み詐欺)での入金されがお金が、口座凍結により引き出しもできず、かといって被害者に返還もできないという記事。

記事では、返還ルールがなくて、明確に口座の所有者が犯人であるということが分からない限り、被害者に公平に返還するのは難しいよねぇという話です。

とはいえこのニュースの着目すべきところは、凍結された預金が「68億円」というところ。被害額の大きさから、「ならオレも」と思う詐欺師は多いでしょうが、結局のところ肝心の現金化のところでつまづくということです。

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グレーゾーン金利ちょっと残るかも

日経8/25朝刊7面(金融)より、貸金業規正法の改正の改正で、グレーゾーン金利を廃止するものの、金額や返済期間によっては、特例を認めるようです。

金利の特例は貸付金利の上限を引き下げた際に、「50万円以下、返済期間1年以内」といった小口の貸付や中小企業者への緊急融資に限って、一定の上乗せ金利を認めるという内容だ。

もともと、高金利の貸付金そのものが、小額で緊急性が高いものを目的としているので、じゃぁ何を改正したかったのかという気がします。明文化したことには意味があるかも知れませんが。

金融庁は貸金業者から一定額以上を借りている人については、貸金業者に利用者の返済能力の調査を義務付け、貸付総額が年収の一定割合を超えれば、貸付を禁じる方向だ。

今の消費者金融が審査をしていないかというとそうではなく、他で借りすぎている人は、別の消費者金融でも借りれません。どういう仕組みかは分かりませんが、私の知人も借りれなくなりました。

上限金利の引き下げ後、信用力が低いとして資金を借りられなくなった利用者が出た場合の対応作為ついては議論が遅れている。

なんじゃそら。個人がもつ返済リスクを「金利」という形で慣らしているのが今の借金の仕組みです。これは個人に限らず、企業や国にも言えることです。やばい企業ややばい国は高い金利でないとお金を借りることができません。

金利という形でリスクを慣らすことを放棄するのなら、

  1. リスクを慣らすことを放棄する・・・・ハイリスクな人に「チャンス」を与えない
  2. 別にリスクを慣らす方法を考える・・・・存在するのかどうか知らないけど

のいずれかです。基本的には、ハイリスクな人の一部には、はなから返す気や返す能力がない人も居ますので、最初から市場から追放するというのはアリな気がします。大事なのは完全に市場から排除することであり、別の闇金融に流れないように、やっぱり「教育」する必要があります。

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上場企業実質無借金3社に1社

日経8/25朝刊1面より、上場企業の有利子負債依存度が30%割れしたというニュース。

負債には有利子負債、つまり普通の借金と、買掛金や未払い金のように無利子の負債があります。このうち私達がイメージする「借金」に近いのは有利子負債です。よく「無借金経営」といいますが、未払い金までがゼロになることはないので、負債がゼロになるわけではありません。

さて、記事では、「上場企業の金利上昇への抵抗力が増している」と始まっています。金利が上昇するのだけれど、有利子負債が少ないので、平気だもんね。ということです。

しかしながら、金利が上昇すれば、株主の要求収益率もあがります。なので、株主資本比率をあげてもやっぱり、「より儲ける」必要があります。

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音楽配信売上高74%増

日経8/23朝刊11面(企業総合)より、日本レコード協会の発表。

  • 2006.1-6の国内有料音楽配信の売上
  • 売上総額は約247億6000万円(前年同期比74%増)
  • 携帯電話向けが約222億2000万円(前年同期比62%増)
  • 携帯音楽プレーヤー向け音楽配信は約24億8500万円(前年同期比4.6倍)

携帯音楽プレーヤー向けというのはほとんどがiTMSでしょう。これくらいの売上ということです。

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北越製紙大株主から不満

『安い株価説明ない』北越製紙大株主から不満 より。

やっぱり、北越製紙の増資が既存株主の権利を希薄化しており、「保身のための増資」にしか見えないようです。

また、日本製紙も大量に北越製紙の株を引き受けています。これも「日本製紙の株主から預かった金を」経営者のお友達保護のために使われているようにも見える。

三菱商事への割当増資によって、既存株主の持ち分は希薄化し、同連合会の北越株の保有比率も2・5%から1・9%に低下している。

あまりにも基礎的なことですが、「増資をする」というのは、それ以上のリターンが得られるときに限られます。増資をして利益が変わらなければ、1株の利益が希薄化しますから、既存株主にはいい迷惑です。保有比率の下がりようからみると、投資対象の利回りがいきなり下がったことになります。部分的ではありますが年金の利回りが何の説明もなく下がった。

また、株式会社が他社の株を買うことそのもの無意味です。特にこの記事における厚生年金基金連合会は、北越製紙の株主でもあり、日本製紙の株主でもあります。投資配分は株主が決めます。なのに日本製紙が勝手に北越製紙の株主になることは、「間違ったお使い」です。

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デビットカード利用1兆円視野

日経8/21朝刊3面より、デビッドカードの利用が増えているというニュース。

  • デビットカードの今年の利用額は前年比12%増の9000億円
  • 来年には1兆円に達する見通し
  • デビットカードの使用には加盟店が代金の1-2%を手数料として支払うが、クレジットカードよりも手数料が安く、代金もすぐに回収できる

単に現金を持ち歩かずに、決済をしたいだけなのに、クレジットカードの場合は、借金のような形態をとるので、与信管理だけでパワーを割かれます。一方のデビットカードは口座にある預金残高から使われるため、年齢や審査が必要ないので、銀行口座を持てる人のほとんどが使えます。

本来銀行が決済の機能を持っているので、デビットカードのほうがシンプルでいいはずですが、クレジットカードのように「世界中で使える巨大な会社」のような規模がないのが原因でしょうか。強いプロモーションがないように感じられます。

以下に日経に掲載されていた、カード決済の市場規模を転載します。

利用規模
(兆円)
増加率
(%)
推計対象期間
現金 157 0 2004年
クレジットカード 29 10 2004年
デビットカード 0.9 12 2006年
スイカ 0.03 163 2005.7-2006.6
エディ 0.05 78 2005.7-2006.6

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外資排斥のためにはNTTを保護すべきか?

日経8/20朝刊「回転いす」より、沖電気社長篠塚勝正氏インタビュー。NTT完全分割論が高まっていることについてのコメント。

  • 世界的な通信事業者再編の波に日本も飲み込まれてしまう
  • 欧米の大手通信会社が参入してくればNTTしか戦えない。外資の傘下に通信会社が入ってしまうと、日本の通信技術の進化が止まる

最初読んだときには意味が分からなかったのですが、沖電気は旧電電ファミリーの一員なので、要はNTTの弱体化はイヤだということのようです。

別に日本の通信技術を世界に売り歩いてもいいわけで、ここはフェアに国境を越えて競争をすればいい。仮に世界で戦えないような陳腐な技術なのであれば、市場から退場してもらって優れたものを海外から取り入れたほうが消費者のため。

もしNTTを守りたいのなら、「優れた技術があるのに過度の分割で投資に対応したビジネスが出来ないことで世界の消費者のためにならない」というべきでしょう。

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テスラ・モーターズの電気自動車

日経8/19朝刊7面「原油高とシリコンバレー」より、電気自動車の話題。

  • 2003年設立のテスラモーターズは来年の電気自動車の発売を目指す
  • 加速性能はフェラーリ並みで約1千万円
  • 3時間半の充電で約400km走る。従来の電気自動車の3倍
  • 1マイル走るための電気代は2セント以下。ガソリン価格換算でプリウスの1/3
  • 初年度は米国で最大1000台の売り上げを狙う

性能面で全く妥協していないといのがポイントです。

純粋にエネルギー効率を考えると電気自動車はさえない印象があったのですが、今現在は、ガソリンや原油に価格面でのリスクが目立っており、電気自動車にはイメージ面で追い風です。

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本当に貯蓄から投資に呼び込んでいいの?

日経8/18朝刊19面「大機小機」より、「リスクマネーと投資教育」という記事。

1500兆円とも言われる個人金融資産の半分以上が預貯金であって、株式・出資金と投資信託は合わせても10%程度にすぎない。一方、米国では約半分が株式・出資金と投資信託であり、預貯金は10%にとどまる。

これは異常なので、リスクを認識しながら投資に回るようにしなくちゃいけないとはいうものの、じゃぁリスクに見合うリターンが日本の株式市場にあるのかということにも着目。

最近のわが国では企業の増益と株価の回復基調が目立っているが、株主資本利益率(ROE)は10%を下回っている。10%台後半である米国との格差は大きいといわざるを得ない。

ざっくり言えば、ROEは株主から見た時の企業の利回りです。米国とはそもそもの物価上昇率が違うので単純比較はできませんが、10%を下回るのはやっぱり低いパフォーマンスです。以前はもっとひどかったので、回復したことでの株価上昇が起こってはいますが、今はやっと「中の下」に追いついたという状況でしょう。

ROEが10%がどれくらいのものかの例を挙げます。

  • 総資産と売り上げはほぼ1対1(不思議なことにこれくらいの比率が多い)
  • 総資産の調達手段は負債と株主資本が1対1(これは企業による)
  • 利益率は10%で税率を50%とする

普通のバランスシートなら利益率は10%は確保しないといけない。だけどそこまでいけている企業がまだまだ少ない。高度成長の頃の成功体験が邪魔しているのかも知れませんが、薄利多売で利益率は低くてもたくさん売れれば結果的に「利益額」は稼げるじゃないかという発想なのかも知れませんが、株主視点で見れば「利回り」が価値です。

松下なんかはバランスシートが上記の例そのものですが、利益率が低いため、ROEは低くなっています。(ROE4.21%)
http://profile.yahoo.co.jp/biz/consolidate/6752.html

ソニーの場合も利益率が低すぎることでROEが低い。(ROE4.07%)
http://profile.yahoo.co.jp/biz/consolidate/6758.html

任天堂の場合は、利益率がめちゃくちゃたかいのに、株主資本があまりに多すぎ、「分母が大きすぎることで」ROEは10%に落ち着いてしまっている。
http://profile.yahoo.co.jp/biz/consolidate/7974.html

と、ROEは利回りという視点で比較がしやすく、なおかつ「売り上げ、利益、資産、資本」のどこに問題があるのか、が分析しやすいです。ROEそのものは株価をあらわしはしませんが、少なくとも経営者が「ROEをあげる意思があるか否か」「あげるために何をするか」は事業計画の中で表現されますので、株式の仕組みを知った経営者か否かは判断できます。

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住民と労働者は誰に税を納めるべきか?

谷垣禎一財務相、「ふるさと共同税」提唱より、谷垣氏の主張。

  • 地方自治体間の税収格差を是正するため、「ふるさと共同税」の創設を提唱
  • 都会で働く人が出身地に納税するなど、納税者が再配分先を選択できる制度も提唱
  • 大都市に偏在しがちな法人住民税と法人事業税も、地方に再配分する仕組みを導入すべき

税というのは、富の再分配の機能があるのはもちろんですが、自治体のサービスの対価でもあります。再分配だけなら、地方税や住民税なんてゼロでいい。

自治体サービスというのは「その地方に住むから」「その地方で働くから」こそ発生するのであって、全く別の地方のゴミ処理をなんで俺の収めた税金でやらないかんのだと。

都会で働く人は、出身地でまともな働き口がないからしかたがなく、都会に出てきているのであって、その解決策としては、「まともな働き口を誘致する」でしょう。やれ工場はつくるな、遊戯施設は作るなで働き口を追い出して、「税金はよこせ」ではむしがよすぎます。

逆に税収増に成功している地方もあって、ちゃんとそこは企業誘致ができています(三位一体改革、地方の備えは - 日経NEEDSで読み解く)。

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韓流ブームに陰り?

日経8/16夕刊3面より(ほか「韓流」もう飽きた? 映画輸出額半減 今年1―6月期 “上客”日本の落ち込み響く (西日本新聞) - goo ニュース)、韓国の映画輸出について。

  • 2006.1-6期の韓国映画の海外輸出額は1742万ドル
  • 前年同期比58.3%減

日本向けがどーんと減ったのが原因のようです。私自身も「冬のソナタ」「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」で終わりです。

私が気になったのは、半期で20億円ほどなんだなぁってところ。減ったとは言え一時の熱狂振りからすればこれでも上出来と考えると、「産業」として捉えるには市場が小さいなぁというのが感想。

アニメと違ってキャラクタービジネスへののりしろが少ないのも商売として難しいところ。

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談合は悪

日経8/17朝刊23面、やさしい経済学より、談合について。

談合を擁護する台詞のひとつに「品質を確保するには応分の利益が必要」というものがあります。完全な競争だと、「安くても粗悪なものを納品するかもね」という脅迫にも聞こえます。

それに対する反論が二つ。

1.談合が成立していても品質の比較はできない

談合していても、設けようとするやつは悪い品質のものをつくるし、談合の中では落札予定者意外は、価格の面でも品質の面でももはややる気がないので、品質のコンペさえできない。

2.談合が成立していれば「連続受注」がないから入札停止が怖くない

仮に品質上の瑕疵があった場合には、しばらく入札停止になります。談合の場合には、持ち回りで連続受注などはじめから相手にしていないので、入札停止はさほど痛くありません。これが競争入札になれば、連続受注がありえるので、本気で受注を計画している企業にとっては、入札停止は大きな損失となります。

ということで、談合は価格・品質の両面においてやる気がないので、ええことなしということです。こんな理屈を言わずともダメなものはダメなのですけどね。

以下持論。

競争というとイメージが悪い人も居るかもしれませんが、一番注目すべき点は「消費者の選択の自由を奪っている」ということなのです。

選択の自由は守られなくちゃいけません。「限りある美人女性をを男同士で分け合おう」と談合して、日替わりの結婚を強制するのはいくら友情が強くても、そこには愛情がありません。

「つながり」を大事にすべきは業界同士の友情ではなく、生産者と消費者の相思相愛の愛情なのです。

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アップルのパソコン事業

日経8/17朝刊9面(国際2)にあったのでメモ。

アップルのパソコン事業
4-6月の売上高は前年同期比19%増の18億6600万ドル。携帯音楽プレーヤー「iPod」事業の拡大で全売り上げに占めるパソコンの比率は4割強まで下がっている。世界シェアは2%台。

シェア2%というのは、規模の経済におけるハンデをかなりしょっています。価格では絶対勝負できません。ハードはともかくソフトウェアに関する開発コストはほとんど固定費ですから、売り上げの増分=利益の増分になります。

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就職OB訪問ピンチ

就職OB訪問ピンチ、企業が名簿出し渋る : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)より。

企業が個人情報保護を理由にOB名簿を出し渋っているとのこと。

一連の個人情報保護の過剰反応のような書き方をされていますが、個人的にはOB名簿の非公開は順当だと思います。

OB名簿は、卒業大学と勤め先の両方が分かる「割とデリケートな」情報です。しかも赤の他人に明かさないといけない。大学の後輩とはいえ、赤の他人なのでいきなり電話されても困るケースも多い。

私の勤めている会社ではOB訪問自体がなく、人事を通してのコミュニケーションです(もちろん直接の知り合いからは相談を受けますが)。

学生ももはやOBであろうと無かろうと、会社のことを聞き出すことはできるでしょうし、OB訪問自体の価値が相対的に下がっているとは思います。

OB自体が積極的に大学に自分の働きっぷりを積極的に公開することは問題は無いわけですし、企業の人事と大学の就職課がうまく手を組めば、よい学生とよい企業を結びつけることができます。そういう「普通の社会の交渉」をすることなく、「とりあえず名簿をよこせ」「あとは学生とOBで直接話して」というのはあまりにも手抜きです。

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富士通が連結でネット納税

日経8/15朝刊9面(企業総合)より、富士通が連結納税をネットで申告したというニュース。

  • 富士通が2006.3期の法人税をネット経由で国税庁に提出
  • 連結納税のネット申告ははじめて
  • 電子申告により約2000枚の申告書が省かれた

はじめてではありますが、富士通は連結納税のソリューションも提供していますし、電子申告のサービスも提供しているので、自分のところで使わないと説明がつきません。

ちなみに連結納税をすると個別に納税するのに比べて、損益が均されるので節税できるというメリットがあります。富士通の場合は2002年の連結納税の際に年間160億円の法人税を圧縮しています。

こうやって「身をもって」使ったシステムであれば顧客も納得して導入することができます。

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結局シンドラーが悪なの?

ネットでは記事が見当たりませんでしたが、日経8/15朝刊31面(社会)に、シンドラーエレベーターの事故についての続報がありました。

  • 港区の事故調査委員会の中間報告(14日)
  • 事故原因は「解明に着手できていない」

「解明に着手できていない」です。すっかり「シンドラーがクロ」のトーンでもはや決着がついたかのようなムードでしたが、事故原因さえ分かってない。クロ「かも」知れないのですが、「かも」の段階で断罪は順番がおかしいのです。シンドラー製のエレベータの故障率は高いというのは統計上事実かも知れないけど、「ついでに」死亡事故の原因に当てはめるのは、論理的とは言えない。

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都市は脆弱なのか?

停電ネタです。
電力供給の「大本」が損傷、大規模停電に : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
首都圏停電の損傷ルート再開、1日遅れ16日の見通し : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

私は市川に住んでいてさらに、停電の日は出勤日でした。幸い自宅は停電して居なかったのですが、電車は止まっていそうだったので、鉄道が復旧するまで家で待機。動いたことを確認して出勤しました。

バックアップの線も損傷したとのことで、復旧と言っても別経路からの送電のようです。これを2時間でできるってことは、エンジニア視点で見ればすごいなぁって感心します。実績の少ない仕組みの本稼動はドキドキします。

でも、これで「脆弱だ」というのは割りとマスコミの基本的な論調のようです。
NIKKEI NET:社説・春秋 ニュース

東京・千葉の都県境を流れる旧江戸川を航行する船のクレーンが、東京電力の送電線に接触したことによる14日の首都圏大規模停電は、大都市の電力供給システムの脆弱(ぜいじゃく)さを露呈する形になった。1カ所の送電線損傷でこれほどの影響が及ぶとは衝撃的である。

そもそも、日本は停電が少ないです。そして大元がやられても別経路で数時間で復旧するというのは、個人的な感覚としてはよく出来たインフラだと思います。逆に停電に慣れていないことの方がハイリスクのような気がします。

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ガソリンは本当に高いのか

ガソリンが値上がりしています。これで「高いなぁ」と言っている人も居ますが、50台のおばちゃんでもオイルショックの頃のことはすっかり忘れています。

日経8/10朝刊13面より、ガソリン価格の内訳について。

  • 一リットル143円とする
  • 税金62.6円
  • 原油輸入価格49円
  • 物流・生成費10円
  • 元売と給油所の利益21.4円

ということです。つまり原油が倍の価格になっても、ガソリン価格の大半は税金だから数割しか影響を受けない。給油所は税務署の出先かってくらい税金を回収しています。そして利幅は薄い。

また、過去に高かったときとの比較

  • 1982年秋177円/リットルを記録
  • 今の生活実感では224円に相当する
  • この間のGDPに占めるガソリン消費額の比率は2.4%から1.6%に下がった

ということで、前に乗り越えたピークから見ればまだまだ安いし、経済に対するガソリンの依存度も低いです。

ガソリンを取り巻く現状は厳しいことには間違いないのですが、環境負荷の高い燃料の依存度をよりいっそう下げていく努力をすることは長期的に見て正しいことだと思います。

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北越製紙社長会見

日経8/10朝刊9面(企業総合)より、北越製紙社長インタビュー。

まずおさらい。

北越製紙は王子製紙より経営統合の話を持ちかけられました。北越製紙はそれがいやなのですが、株式を公開しているため、既存の株主が王子製紙に株を譲渡すれば防ぐことができません。そこで既存株主の株はそのままに増資をして新株を発行し、それを三菱商事に持ってもらうことにしました。

こうすることで、王子製紙がいくら株を買っても、株は「薄まってしまっている」ので北越製紙は安泰というわけです。さらに日本製紙も北越製紙に提携を申し込み、現在8.85%未満の株をもっているようです。

さて、この話の中で置いてけぼりなのは既存株主です。王子に統合されたほうが既存株主は幸せ「かも」知れません。少なくとも現在王子製紙は高い価格で「買いますよ」と宣言しています。高い値で現金に換えてくれるというだけでも株主にとってはプラスの存在です。

さてそこで、北越製紙社長のインタビュー。

「日本製紙は当社の自主独立の経営体制を尊重してくれる」
「日本製紙の持ち株比率は10%未満なので当社の自主独立は十分維持できる。王子は当社の完全子会社化を想定している。日本製紙の提案とは出発点が全く違う」

筆頭株主になった三菱商事との提携効果について
「(新潟工場に入れる)抄紙機に関する資材購入や輸出を含めた販売などで効果を出す。それ以外の具体策はこれから。逆に三菱商事からの提案を待っている」

つまり、日本製紙とは直接何か手を組むつもりはない、三菱商事ともこれからということで、結局この二つの大株主の目的は「王子からの買収を防ぐため」にしか見えません。自主独立は経営者がやりたいことであって、顧客も株主もどっちでもいいことです。

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ノキア音楽配信へ

日経8/10朝刊7面より、ノキアが音楽配信に参入するという記事。

  • ノキアが音楽配信の「ラウドアイ」を買収
  • 買収額は6000万ドル(約70億円)
  • ラウドアイの昨年の売上は2700万ドル(約37億円)
  • ラウドアイは欧州のほか、世界20カ国以上でPCやケータイ向けの音が行く配信ビジネスを行っている
  • 160万曲をそろえる

ラウドアイ自体は初めて知りましたが、既にビジネスとしてやっているところを、70億という比較的安い買収額で時間を買うことができるのなら安いものです。また、これまで独自に音楽配信ビジネスを行っているところは、大手のメーカーに売却するという出口もあるということです。

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WiMAX実用化へ

日経8/10朝刊より、WiMAXがいよいよ実用化するんじゃないかという記事。

  • 米携帯大手スプリント・ネクステルがWiMAXのネットワークを全米規模で構築
  • 一億人が利用できるインフラを整備
  • 2008年の本格運用を目指す
  • 投資額は2008年までに最大30億ドル

WiMAXは既存のWifiに比べて、通信可能範囲が10キロメートルと長いのが特徴です。普通の携帯電話と遜色ありません。最大通信速度も75Mbpsなので、音声も動画も十分通ります。

今の公衆無線LANはアクセスポイントごとに契約する企業が違いますが、WiMAXであればつながる範囲が広いため、携帯電話のように一社と契約していればほぼどこでもつながるという形が実現できるかも知れません。

また携帯電話のように「家からのアクセスにも使う」ケースが増えてくると、家までつなげている固定のインターネット網はNTTの固定電話回線のように存在感が薄れる可能性さえあります。

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亀田判定報道とビジネス

テレビでは、亀田興毅の試合の判定について、いろいろと報道されています。

TBSには抗議の電話が多かったと。

当然、TBS以外のテレビ局は、競合の番組の不出来を指摘できるいいチャンスではあるので、これでもかと批判します。さらに大きく視聴率を「奪った」番組でもあるため、余計に面白くないのでしょう。

とはいえ、亀田三兄弟は数字を稼げるお化けソフトであることは間違いないので、TBS以外の局が放送権を得たならやっぱりチヤホヤするんじゃないのかな。ここまで激しく叩くことを見れば、放送権をもらう見込みがないと思っているのかもしれません。

抗議の電話の中には「前置きが長すぎる」という抗議もあったようです(個人的にはこっちの方が不満)。ですがそこに関してはテレビでは指摘されていない。なぜなら格闘系番組の前置きの長さはどの局もお互いさまだから。

ということで、テレビ局が他局の批判をしている際には、それが「競合バッシング」であることは割り引いてみた方がいいでしょう。

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「インド経済の基礎知識」

BRICsの一角を占める、インド経済のお話。

先にいいところを挙げます。

人口は10億人と中国の12億人と比べてそん色ない。民主主義国家で、中国みたいな中央集権ではないので、リスクが少ない。中国は一人っ子政策をしているので、これから急速に高齢化が進むが、インドはまだまだ若年層の比率が多い。

次に、インドのまだまだハイリスクな点もピックアップ。

長い間、植民地だったこともあって外資には基本的には過敏に反応する。91年の経済自由化路線になるまでは、外資も輸入も大きな制限があった。今も外資は多く入ってきてはいるが、シェアNo1のスズキもスズキ単独で自動車販売をしているわけではなく、マルチという政府との合弁会社で活動をしている。

98年に核実験をしてあっけなく経済制裁を受けた。

農業従事者の割合が多い(6割)。さらに天候のブレが大きく、天候リスクが国全体の経済に影響を与える。

10億人と言っても、民族は多く22の公用語がある。人口は多くてもひとつの国としてのまとまりは薄く、地域によっては識字率が低い。インドのIT技術者がすばらしいといっても、それは一部。

インフラが以上に貧弱。特に電力は安定供給されていない。農家に対する電力価格が格安に定められており、電力会社は投資できないでいる。

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3セク累損「100億超」21社

日経7/30朝刊1面より、第三セクターの経営が厳しくなっているという話。

  • 日経調べ、2006.3期末データ
  • 累積欠損金が100億円を超えた3セクは21社
  • 総額は7139億円
  • 法的整理が進んだため前年同期から3社減ったが、累損額は1.6倍に増えた

ということでひどいことになっています。第三セクターは、自治体と民間の両方が出資している法人のことで、株式会社であるケースも多いです。したがって、一見すると自治体とはリスクが切り離されているようにも見えますが、自治体が大株主である限りは連結視点では、自治体のリスクは必ずしも減っていません。

例えば、千葉県などが出資する東葉高速鉄道はこんな状態です。

  • 有利子負債は3200億円
  • 支払い利息は年約53億円
  • 県などの資金援助も過去10年で300億円に上る

株主である以上は、企業の倒産のリスクを負わねばならないですが、そのうえ資金援助もだらだらと続けている。

東葉高速鉄道の財務諸表があったのでみてみましょう。

http://www.toyokosoku.co.jp/toyo/rapid/corporation/Enterprise-report_Business-plan17-18.pdf

ポイントは資本の部です。(単位千円)

資本金      30,460,000
利益剰余金 △ 82,663,743

利益剰余金というのは、それまでの黒字の積み重なりですが、赤字が続いているので、剰余金がマイナスになっています。これが累積損失です。累損800億円です。普通の企業ならこの時点で廃業ですが第三セクターはなぜか生き残ります。

普通の株主であれば、出資した会社からどんどん資本金が取り崩されている様は、「自分の資産が目減りしている」ということですから、赤字には厳しいです。ところが、自治体が株主になってしまうと、自治体が株式を「資産」とは見ていない。本当は税金が形を変えているだけなのだけれど、形を変えたか結果「大きくなったのか/小さくなったのか」が分からなくなっている。

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オリックス、QBハウスを買収

〔話題株〕オリックス:1000円カットのQBハウスを買収との報道 | Reuters.co.jp
ほか、日経8/1朝刊1面より。

オリックスが1000円カットでおなじみのQBハウスを買収するという報道があります。経営権を握るというよりも、純粋に大株主になって、経営陣にもMBOという形で株主になってもらうようです。

今朝のテレビ(とくダネ)で「オリックスが散髪までやるとは」というコメントがなされていましたが、買収しても直接散髪をするわけではありません。買収というと実経営をするかのような印象をもたれがちですが、買うのは株であり、大株主が変ったというだけに過ぎません。

QBハウスの場合は、創業者の小西会長が経営から退くという点では、経営者は変っていますが、現経営陣も経営者と株主の両方の存在として残ります。株を買っていただくというのは、あくまで資金調達の手段の一つであり、バランスシートの右側の問題です。

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