« 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか | Main | これも経済学だ! »

設備投資、償却期間短縮へ

日経10/24朝刊1面より。まずはこちらの表をご覧ください。

減価償却期間の国際比較

設備投資の償却期間
(法定耐用年数)
設備投資のうち損金に計上できる割合
半導体関連 液晶関連 主な機械装置の平均
日本 8年 10年 10年 95%
米国 5年 5年 7年 100%
英国 8年 8年 8年 100%
韓国 5年 4~6年 8年 100%

日本は外国に比べて、減価償却の期間が長いです。さらに最後まで損金に計上できない部分もあります。

設備に投資をすると、それは今年だけではなく、来年も再来年も売り上げに貢献するだろうということで、100万円の設備を使っても、その一部しかコストとして認められません。そうしないと、一年目は大赤字で二年目以降は大黒字になてしまい、「儲かっているのかどうか」が分からなくなるからです。

現金は出て行っているけど、コストとして認められないので、減価償却が長引くほど、企業にとっては、「変に利益が出ている」状態になります。お金はないのに。企業視点から言えば、「余計に税金が取られる」もととなります。企業の現場で資産になるようなお買い物を嫌うのは、「お金は減ってるのに税金が余分に取られる」からです。

減価償却期間は、耐用年数ともよばれ、税法上で決められています。企業によって使用期間は違うのですが、税の公平性は保たれなくちゃいけないので、一律です。しかし、その一律も時代が変われば、万人にとって現実離れします。液晶関連の設備の10年もかなり現実とは乖離しているようです。

そして、政府は設備投資の償却期間を短縮し、さらに全額を損金に計上できるように検討するというのがニュースになっています。

政府としては、今まで取れていた税金が取れなくなる可能性はあるのですが、企業の設備投資の障害を取り除くことになるので、結果的には経済が活性化し、景気も税収も上向く可能性は十分にあります。そしてこれはすごくいいことです。もっと褒めてやってもいいです。

|

« 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか | Main | これも経済学だ! »

「経済」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43361/12416795

Listed below are links to weblogs that reference 設備投資、償却期間短縮へ:

« 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか | Main | これも経済学だ! »