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「減価償却はしなくてよいと判断した」(総務省)

日経11/24朝刊3面「逆走ニッポン ゆがむ独法改革」より、独立行政法人がいかにグダグダかという記事。評価機能が全く機能しておらず、緑資源さえ合格になっている。

もっともひどいのは会計ルール。世間と同じルールを適用することで、「比較可能」なものさしになるのに、独自ルールを作ってしまっている。

例えば、独立行政法人は、建物や機械などは減価償却しない。だから実際にはお金が出て行っているにも関わらず、それがいつまでたっても損金にならないので、会計上は利益が多く出ているように見える。じゃぁそれはどこに居るのかというと、バランスシートの資産として「ずっと価値がある」とする。でも中古の機械なんて売っても金にはならないから、価値があるように見えるけどそれは単なる借金でしかない。その借金の担保の価値が減っているにも関わらず。

「なんでそんな変なルールにしたか」の言い訳がひどい。

独法の資産は収益をあげることを目的としていないので、減価償却はしなくてよいと判断した。(総務省)

収益を上げることを目的としていないのなら、本来は収益がトントンであることを、標準的な会計で示さなくちゃいけない。法人の価値を正しく見せなくていいのなら最初から「アカウンティング」そのものが必要なくなる。価値を隠して何をアカウントするんだと。

中古の機械を新品の価格で売れるとみなして、誰が納得する?得をするのは「見せ掛けだけ収益を出したい人」でしかない。総務省の説明の「目的」と実行しているルールは間逆。

そして、減価償却をしていない大手をふった「粉飾決算」を暴いてみると、これらの隠れ損失は8000億円。本日付のニュースで国内のサブプライムによる損失が5000億円ですから、それよりも酷い。サブプライムによる損失は企業が白状しているけど、隠れ損失は隠しているからもっとたちが悪い。

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「原油増産しないよ」(OPEC事務局長)

日経11/18朝刊4面より、OPEC事務局長インタビュー。

最近の原油が1バレル100ドル近くまで高騰している件について。

年初からの平均でみれば1バレル70ドルだ。最近になって急騰したため、危機的な状況に見えるが、冷静に見ればそれほどでもない。

原油価格の今後の見通しについて

現在の原油価格の高騰は原油の需給の問題ではなく、外部要因が大きく影響している。特に米国の精製施設の能力不足が大きい。(事故や老朽化で)ガソリンなどの生産量が落ちている。他にも決済通貨である米ドルの下落、サブプライム問題を契機にした投機資金の原油市場への流入などが原油高を引き起こしているとみている。

つまり、現在の原油価格高騰はアメリカの一人相撲だと。原油価格はガソリン価格から決まるので、ガソリンの生成能力が落ちると、余っているはずの原油までもが高騰するということになります。為替や投機という要素もそのとおりでしょう。

原油の増産は?

現状ではノーだ。11月から増産したが、市場には効果がなかった。今、追加増産を決めても、原油在庫が増えるだけ。

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バイオ燃料低コスト量産(の目標)

日経11/18朝刊1面より、バイオ燃料の低コスト量産の話。

  • 2015年に40円/リットルの生産コストを目標にする
  • 植物廃材を材料にする
  • 現在のバイオエタノールの生産コストは、140円/リットル
  • 量産時期は未定

一方世界の状況

  • 米国とブラジルが世界のバイオ燃料の生産の7割を占める
  • トウモロコシやサトウキビを原料に40円/リットル程度で量産
  • 現在のバイオエタノールは熱量費でガソリン消費の2.5%に達した

と、日本は周回遅れです。今回のプロジェクトも16社の共同研究。多い。

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意思決定のための3つの要素

会議がは何かを決める場です。その場が長引いたときには、意思決定のための3つの要素を振り返ってみるといいでしょう。以下が3つの要素です。

  • 検討
  • 調査
  • 検証

「検討」は話し合いです。まさに会議の場です。検討には人選が大事で、情報がゼロのものがいくら集まっても何時間検討しても何も生まれません。いわゆる「決めの問題」というのもありますが、そのための相場観や事例などはどこかからインプットされなければなりません。

「調査」は、ぐぐってみたり、本屋にいったり、誰か外の人の話を聞くという行為です。会議室の外の世界に触れることになります。

「検証」は実際に何かを試してみる行為です。物理的な実験やプロトタイプによる実験などを指します。

確からしさの順番では、検証>調査>検討、の順と思ったほうがいいでしょう。ところが、あまり確かではない「検討」に時間が多く割かれていて、「ちょっと実験コードを書けば分かること」や「ちょっとググれば分かること」を延々と議論しているケースは見受けられます。

会議が空回りしていたら、「調査タスクにまわせないか」「検証タスクに置きかえれないか」を考えてみると、次々に宿題ができあがり、「会議室を出たあと何すればいいか」が明らかになります。

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シンビアンCEOクリフォード氏グーグル携帯を語る

日経11/7朝刊13面より、英シンビアンのクリフォードCEOインタビュー。

まず、シンビアンについて。

  • 携帯電話用のOSで7割のシェア
  • ノキアやエリクソンが1998年に出資して設立
  • 国内ではシャープや富士通がシンビアンのOSを採用
  • 今年7-9の四半期売上は約127億円
  • 年間の出荷台数は5000万台

以下クリフォード氏のコメントピックアップ

  • 既にLinuxの携帯用OSは10社以上参入している
  • シンビアンは年間5000万台に搭載しており一台当たりのコストは抑えられている
  • 7割のシェアをシンビアンが持っているがOSが使われてない携帯が9割を占める(事実上7%のシェア)

つまりLinuxというだけではあまり意味がないということ。最後の9割がOSなしという事実も面白い。ゆーてもまだまだ狭いよということ。

他のメディアでは、Googleということで同じIT系企業の、Apple iPhoneやMSのWindows Mobile を競合としてピックアップしている記事も見受けられましたが、スマートフォン市場になるともっと市場が小さい。電話だって言っているのに。

市場を狭く捉えすぎて本当の競合と比較できてないケースはちょいちょいある。

  • IEかFirefoxかとブラウザシェアに気を取られているうちに、ケータイのブラウザの勢力の方が増えちゃった
  • 電気自動車か水素エンジンかともめているうちに、「ハイブリッドでいいじゃん」
  • 「ハイブリッド V.S. バイオエタノール」で日米メーカーが頑張っているそばで、欧では「ディーゼルでいいじゃん」
  • 自動車のNo1.はカローラと言ってるそばで、軽も含めるとワゴンRが一番

コカコーラなんかがえらいのは、「水」を競合と見立てて、「僕達はまだまだ飲まれてない」と意識しているところでしょう。

私達もネットビジネスを考えるときに、「オンライン広告市場」や「通販市場」のシェアを意識しますが、ユーザの行動から見た競合は、「リアルなショーウィンドウ」や「リアルな買い物」だったりします。

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オレオレ詐欺が減って還付金詐欺が増える

日経11/1朝刊42面より、「還付金詐欺 被害増える 昨年6月-今年9月で20億円 振り込めから移行?」より。

  • 還付金詐欺の被害が増えている
  • 昨年6月から今年9月
    • 1934件
    • 約20億9000万円の被害
  • 今年1-9月
    • 1452件
    • 約15億8000万円の被害
    • 検挙は11件、3人
  • オレオレ詐欺は減少傾向

還付金詐欺とは、税務署や社会保険事務所などからの税金や年金の還付を装い、ATMを操作させ、現金を騙し取るという詐欺です。

オレオレ詐欺の場合には、「オレ」ご本人とリアルに再会した時に詐欺であったことが分かるでしょうが、還付金詐欺の場合には被害にあったということが分かるまでにかなり時間がかかりそうです。

さらに昨今では、年金の名寄せ中という状況ですから、年金周りの案内が電話で来ることに違和感が無いというのも詐欺師にとって追い風でしょう。

さらにさらにこのニュースの恐ろしいところは詐欺師にとっては、「かなり割りのいい詐欺」に映るということ。1%しか検挙されてない。1000件で10億の被害ですから、丁度一件あたりの単価は100万円です。10件成功すれば1000万の収入です。割が良すぎる。

オレオレよりも効率はいいというものの、電話と銀行口座の契約が必要というところは共通で、電話と銀行の口座売買の監視と取締が効果的だと思います。一方で携帯の名義貸しをしている人や口座を売っている人は、「裏バイト」感覚であまり罪悪感がないのがやっかい。

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ストップ!バラマキ

日経11/4社説「改革の停滞映す競争力順位の低下」より。日本の競争力の低下の主なポイント。

調査項目ごとにみると「政府債務」が120位、「財政収支」が111位とともに最低レベル。このため「マクロ経済の安定性」は97位と低い。1990年代の財政の大盤振る舞いが、日本の競争力回復の足をいまだに引っ張っている。

ということでバラマキがNGってこと。さらにバラマキを復活させようとする格差論をなんとか封じ込めないと国全体がダメになっちゃう。

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