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スティールパートナーズの保有株と星取り表

アデランスの株主総会では、取締役の再任案が否決されました。スティールパートナーズが大株主になっているという点でニュースになっていましたが、こういったファンドだけではなく一般の株主も反対をしているという点が新しいです。買収防衛の観点からファンドを敵視する論調が見られますが、ファンドも株主なわけでファンドが怒るケースには一般株主も怒っていることが多い。

NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋-社長再任を拒んだ株主総会(5/30)

そしてアデランス株は「これでしっかり立て直してくれるだろう」という期待から、株価がドーント上がっている。じゃぁ他にもスティールパートナーズが大株主になっている企業は、株主総会を機に大きく方向転換するじゃなかろうかと探し始めるのは投資家としては気になるところ。

そんな訳で日経2008/05/30より、スティールパートナーズが大株主になっている銘柄の一覧。

持ち株比率(%) スティール
の含み損益(%)
アデランス 26 ▲ 25.8
三精輸送機 24.57 ▲ 17.7
サッポロ
ホールディング
19.28 73.8
日清食品 18.99 3.6
ノーリツ 18.6 ▲ 33.6
丸一鋼管 15.26 65.4
江崎グリコ 14.44 12.0
フクダ電子 14.09 ▲ 25.8
シチズン
ホールディングス
12.62 ▲ 16.9
松風 10.31 33.5
ハイレックス
コーポレーション
8.37 ▲ 21.6
ハウス食品 7.94 21.1

と、このように、含み損益のプラスマイナスだけで見ると、6勝6敗。そりゃぁ物言う株主にならないとやってけない。

この手のファンドは不人気企業の株式を安値で買って、高値で売り抜けるのが定石ですが、不人気ということはそれなりに経営課題があるわけで、高値にするのもそこそこ大変。

何が言いたいかというと、スティールの後をおってスティール保有株でポートフォリオを組むのはおやめなさいということ。個人投資家は普通に成長企業の銘柄を本流とした方がいい。

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「理論なんかすぐ作れる」(ファーブル)

日経2008/05/31文化面から、ファーブルの話。

ファーブルは進化論に批判的だった。「理論なんかすぐ作れる。日頃の苦しい研究にうんざりしているわれわれの怠け心に、それはぴったりのものである」と皮肉る。

理論がダメというよりも、理論に寄りかかってしまって実証を怠ることがダメなんでしょう。

理論というのは、人が「説明がすっきりする」というものが受け入れられます。ただそれは、人がすっきりするというだけで、世界はそんなにすっきりしていないのかも知れない。すばらしい理論が思いついたとしても、その理論を覆す反例はやっぱり自力で探さなくちゃいけない。

「正しい」と思える理論のウラには、「怠け心に効いているだけじゃないのか?」と疑う姿勢が大事。

ファーブルは実証実験を嬉々とやっていたのかと思ったら、「うんざり」していてい「怠けたい」と思っていたのが驚き。そりゃぁ怠けたいよねぇ。働き者は働くのが好きなんじゃなくて、怠けたい心をコントロール出来ているだけなのかもね。

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株主総会型買収防衛策さえ要らない

買収防衛策はあれこれありますが、株主総会で判断するというのが流行になっています。

経営者の保身ではなく株主が総会で判断しているのだから、それでいいじゃないかということです。

しかしそれさえも要らないという論説が、日経2008/05/28大機小機にありました。

そもそも、上場会社株式は、個々の投資家の資産である。買収時応じるか否かは個々の株主の判断によるのが原則であるはずだ。株式の自由譲渡性は株式会社制度の根幹であって、定款上の根拠があればまだしも、個々の株主が「株主集会」の多数決によって売却機会を奪われる法的根拠は薄弱である。

株主に判断をゆだねるというのなら、「買収者に株を売り渡すか否か」を個々の株主が判断すればいい。つまりいつもの株式市場に任せればいい。

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CCCが調子イイ

[レンタルビデオ関連] CCCが大幅高、ゲオはさえない:投資&お金活用実践Webマガジン MONEYzine(マネージン)

CCCは調子イイです。

  • 店舗の純増数が今期75店(前期48店)
  • カード会員は前期末で2717万人

TSUTAYAの会員情報などは、TSUTAYAホームページでも公開されています。

TSUTAYAの店舗数、会員数などを知りたい

会員数がとにかく多い。5人に1人以上の割合という計算。家族で一つあればいいことを考えると、世帯カバー率はすごいことになる。まるでインフラ。

TSUTAYAオンラインの会員数も1000万人を超えている。そこで広告事業をしてしまえばいいじゃないというくらいの会員数。リアルに本人確認が出来ているという点でかなりよい精度の顧客リストを持っていると言える。

私も会社の近所にTSUTAYAがあるということを知って、つい最近、会員になってしまいました。エンタテインメントのコストとしてはめちゃくちゃ安い。住所とオフィスの両方の「活動領域」が分かるという点でもいい顧客リストになっている。

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コンビニ受診を控えよう

日経2008/05/27朝刊「蘇れ医療 第一部 ほころびる制度 5」より、兵庫・丹波の県立柏原病院の話。

昨年、小児科医の常勤医が一人になり、残る一人も辞任を示唆。母親たちは「小児科を守る会」(丹生裕子代表)を結成、「コンビニ受診を控えよう」を掲げた。不要不急・時間外に行くことを控えるため、子供の様態を見極められる対応表を配った。小児の夜間救急受診は56%減り、医師側の負担軽減に結びついた。

「こんな病院で働きたい」。小児科医が集まり4月から4人体制に。「柏原方式」とも呼ばれる再建スタイルは今、同様の悩みを抱える各地に広がる。

半減というからすごい。医師数が倍増したのと同じ効果がある。医師数を倍増させるのはものすごく時間がかかるけど、これなら即効性がある。

子供の医療費を無料にするというような施策も選挙受けはいいんでしょうが、コンビニ受診を増やしてしまい、共有地の悲劇を生んでしまう。

確保すべきはお金ではなく、必要なときに受診できるインフラの方なのに、インフラがいったん共有物となったら、あとは「ただで使わせろ俺は客だ(金は払わないけど)」という状態になってしまう。

医療は与えられて当然のインフラのように思ってしまいがちで、法律でもしっかりとルールが明文化されている領域ですが、病院の総量は法律では変えられない。患者が無駄遣いをすれば、本当に必要な人に医療は行き渡らない。

そもそも医師は「仕事を辞める」権利を持っている。柏原のように「医師にとっても意義を感じる医療現場」にならないと、医療体制は厚くならない。

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JASRAC理事長インタビュー

日経2008/05/24よりJASRAC加藤衛理事長インタビュー。公取委から放送局との包括契約が新規参入を阻んでいるのではないかという指摘を受けている件。

――放送局との包括契約では使用実績に応じた分配はできているのか。

「NHKとFMラジオ局は使用実績を報告してくるが、民放キー局はまだ準備中で、サンプリング調査の集計結果を著作権料の分配に利用している。ただ、早ければ二局くらいは一年に以内に実際使用に応じた報告が可能になりそうだ。

「当協会は、局側からの報告さえ正確なら使用料を計算できる仕組みは持っているので、放送局には早く報告の仕組みを作ってもらいたいと思っている。今後、透明性の高い資料量分配の仕組み作りは不可欠だ」

ネット配信においては、JASRAC分とそれ以外の楽曲を分けて支払うことがすでに可能になっているので、放送局も同じことをすればいいらしい。

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原油に資金を流入させているのはどこのどいつだ?

日経2008/05/25朝刊経済面「膨らむマネーで原油高 投機、中国の需要増に匹敵」より、原油に資金を投入しているのは誰かという話。

米上院司法委員会は21日、原油高に関しエクソンモービルなど石油大手5社の首脳らを呼び公聴会を開いた。石油資本や産油国、値ざや稼ぎのファンドなどをやり玉に挙げようとしていた議員たちは、ヘッジファンド運用担当者ミカエル・マスターズ氏から思わぬ現実を突きつけられた。

年金基金、大学基金や、政府系ファンドなど、長期運用の投資家が積極的に商品指数を運用対象に組み込んでいる。運用資産の残高は03年の130億ドルから、08年3月末には2600億ドルと20倍に急増した。

ということで、意外にも「国民に成り代わって運用している投資家」が皮肉にも原油を投資対象にしている。カルパースも運用資産の8%を資源・商品に投資しているとのこと。年金基金が8%の割合で資源・商品に投資をしてれば、そりゃぁ実需を上回る買手登場になってしまう。

とはいえ、

  • 企業業績はぱっとしないから株式に投資はしない
  • 住宅バブルは一通りはじけたのでREITには投資しない

と、投資対象がないというのが根本的な原因。消去法で商品に向かうのも無理はない。

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原油高はもうバブル

ヴェリタス2008.5.11「原油、反動安リスクじわり」より。

新光証券の瀬川剛ストラテジストは「原油相場はバブルの域に入っている」と断言する。原油の市場規模は株式の500分の1程度。流動性の低さがボラティリティー(変動率)を高め「買うから上がる、上がるから買う」というユーフォリア(陶酔的熱狂)を形成している。

市場規模が小さいのに、原油相場を株式での運用の「代替物」として考えたら、あっという間に資本が過剰に流れ込んでしまう。

じゃ、原油高の裏付けとなっている、「世界的な需要増」はどうなのか?

国際エネルギー機関(IEA)は13日、先進国の景気減速を背景に、2008年の世界の原油需要見通しを下方修正した。世界の原油需要の約6割は経済協力開発機構(OECD)加盟国が占める。中国は変化率は大きいが、需要は全体の1割に満たない。

あれ?ということで、元々世界的にアホほど使っていたので、中国の需要がどーんと伸びても1割だと。

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日本の人口は分散しすぎ

ヴェリタス2008.5.11異見達見より冨山和彦氏 『「反市場的」格差の是正を』より。

年と地方の格差も議論が必要だ。東京など都市部に人口集中しているため、日本は都市化が進んでいると見られているが、実は都市部人工は6割。英国は9割超だ。物流、サービスなどの効率が悪い。農業も兼業が多く大規模化が進まない。

個人的には集合住宅をもっと優遇してもいいのにと思う。インフラは団地の前までであって、あとのライフラインのインフラは自前で張り巡らせている。ゴミも数百世帯が自分たちで一カ所に集めている。税金とか水道代とかを安くしてくれてもイイのにって思う(ちなみにネット接続はマンションだと当然安くなる)。

住み処というのは人間の尊厳の中でも大事な部分ではあるのだけれど、住み処によってあまりに社会的な負担が変わるのであれば、住み処も完全な自由という訳にもいかない。

「一緒に住む」ということで、インフラが共有でき、効率的な社会が作られるというのは、ちょっと割り算ができれば誰もがわかること。単なる算数の問題であって、「格差」とラベル付するような社会問題じゃなぁない。

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生理痛で救急車

札幌市の病院の話。

救急搬送約260人(2007年)の6割以上が軽症で、その半数は生理痛。医師の取り組みだけでは解決しない。
「夜通しの急なお産。終わったと思ったら生理痛」
今なお月に6,7回の当直をこなす市産婦人科医会長は力なく笑う。

医療を継続するには、6割ほどの自称急患をフィルタしなくちゃいけない。そこに命に関わる急患が混じると大変なことになります。

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なぜチーズは買えるのにバターは品切れなのか?

日経2008/05/21経済1「ニッポン農政の不思議(下)」より。バターがスーパーから消えていることに関して。同じ乳製品であるチーズは品切れにはなっていない背景が記事になっています。

バターは年9万トンの需要のうち、国産品が9割を占める。国内では生産者団体が需要を予測しながら生乳を計画的に減産していた。バターの急な増産は難しく、家庭用バターの品薄につながった。

バターは輸入すると価格に対して29.8%の税率に加え、1kgあたり1000円弱の高関税がかかる。1kg600円のバターを輸入すると、通関後は3倍近い1764円になる。

乳製品の国際価格が上がると、これまでバター入り生地など半製品を輸入していた企業が国産バターを買いはじめ、品薄に拍車をかけた。

(中略)

これに対し、自由化であるチーズの関税は輸入価格の29.8%のみ。国際価格が上昇すれば店頭の価格も上がるが、輸入業者は需要に応じて購入量を調整。事情はバターほど深刻ではない。

国内農業を保護するお題目として「安定供給」というバズワードが飛び出しますが、残念ながら保護が厚い方が安定供給できていません。なーんとなく国産を礼賛してしまいがちですが、実力で負けた方に頼っても僕たちの食を助けてくれるほどの体力は無いかも知れない。

以下、紙面より主な品目の関税率を引用。

実際の関税率 実質ベースの関税率
コメ
(精米)
1Kgあたり341円 778%
小麦 1Kgあたり55円 252%
小豆 1Kgあたり354円 403%
精糖 1Kgあたり71.8円 305%
バター 価格の29.8%+
1Kgあたり985円
360%
チーズ 価格の29.8% 29.8%

(注)実質ベースの関税率は、重量に対する関税を価格に直して計算

たばこに税金が含まれているのはわからんでも無いが、小麦やお砂糖に大量の税金がかかるのは勘弁してほしい。まるで炭水化物税。

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世界ではコメ不足でも日本ではコメが余りまくり

日経2008/05/20経済1「ニッポン農政の不思議」より。

日本人が一年間に食べるコメの量は、2006年度に一人あたり61Kg。最も多かった1962年度の半分程度で食生活の変化で減り続けてきた。

ということで、そもそも需要が減っている。需要がないのに供給と価格を維持しようとしても消費者には受け入れられない。

世界ではコメが不足し高騰しているから日本の農業も輝きを取り戻せるかというとそうではない。

かつて7-8倍とされた国産と海外産の米の価格は今では3倍程度に縮んでいる。

それでも3倍。「ぜーったい買わない」から「買わない」になっただけでやっぱり人間が食べることを想定した価格にはなってない。

じゃぁなぜ日本人がそんな「誰も食わない」コメを食べているのかというと、海外のコメには高関税がかかっている。コメの実質ベースの関税率は778%。仮に日本のコメが「美味い」のなら、こんなハンデは必要ないはず。

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堺屋太一、日本文化を語る

日経2008/05/20朝刊特集面、堺屋太一氏インタビュー。

若者の感覚は全く新しい。基調はキレイ、カワイイ、ヤサシイ。90年代から始まった文化で、それまでの日本文化からはかけ離れている。無国籍で超時代、そして完全な平等性が特徴。ポケモンやセーラームーンが代表的だ。私はこれを『J感覚』と呼んでいる。

(中略)

平等ということでいえば、日本には若い人々の間で下手を喜ぶ文化も生まれている。特別の強さやうまさはいらない。タレントにクイズをさせたり、お笑い芸能人に曲芸をさせたりするテレビ番組が流行るのは日本だけだ。非専門の下手を許容するやさしさともいえる。こうしたJ感覚をアジアの人々にもっと知ってもらうことが重要だ。

確かにちょっと特殊かも。

個人的な感想を被せると、90年代からスポーツ漫画も完全な平等化が始まっている。スラムダンクにしてもはじめの一歩にしても、主人公以外の登場人物が魅力的過ぎるし、ストーリーに占める割合も多い。漫画の登場人物はあこがれの対象ではなく、共感の対象になっている。ボクサー漫画の主人公が「いじめられっ子」という設定は、「あしたのジョー」や「侍ジャイアンツ」の時代には絶対に考えられなかったこと。

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Overtureを捨ててAdSenseにすればいいじゃない

日経2008/05/20朝刊企業総合「マイクロソフトが提携交渉 ネット強化、ヤフー頼み」より。

アナリストの試算ではグーグルにネット広告を委託すると、ヤフーの現金収支は1.5倍に増える。グーグルの広告システムが効率的だからだ。

つまり、Overtureを自前でやるよりもAdSenseを使った方がいいということ。大事なところをとられている感はあるものの、こと広告配信ビジネスは装置産業なので、規模の経済がめちゃくちゃ働くし、規模に裏打ちされたロジックの精度にちょっとでも差がでると、大きな差に繋がる。

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実は増えてる正社員

ヴェリタス2008.5.11より。

  • 非正規雇用の雇用に占める割合
    • 2007年平均33.5%
    • 2006年平均33.3%
    • 20年前の1987年は17.6%
  • 人数で見ると
    • 正規雇用は当時の3337万人から昨年は3441と100万人増
    • 非正規は711万人から1732万人と1000万人増

ということで、実は正規雇用も非正規雇用も増えている。非正規の増えようが凄いので割合は増えているというわけです。

GDPは増えてないのに、これだけ雇用者数が増えているというのは、この状況でなかなかうまくやっているとも言えます。

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原油とドルには相関があるらしい

日経ベリタス2008.5.11「世界は油の海に浮かぶ船」より。

ゴールドマンの試算によれば、1999年から04年まで1%だった両者の相関は、直近半年では52%まで高まった。原油がドル建てで取引されているためドル安が原油高を誘う一方で、原油高で米国の輸入が増えドル相場を押し下げる。メビウスの輪のような循環運動が起きている。

わかるようなわからんような。

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ソニー、国内のパソコン向け電子書籍配信から撤退

日経2008年5月17日朝刊より。

ソニーは国内のパソコンや専用端末向けの電子書籍配信事業から撤退し、グループ会社で展開する携帯電話向けの事業に専念する。当初はパソコンや専用端末向けが市場の中心になると見て、自社製の端末も導入したが、会員数が伸び悩んだ。国内ではコンテンツ配信の主流がパソコンから携帯電話に急速に移行している。

ソニーだけではなく、電子書籍全体がケータイシフトしているようです。以下、インプレスR&D調べ。

  • 2006年度の電子書籍の市場規模は182億円
  • 前年度に比べて約2倍
  • 携帯電話向け約112億円62%を占める

すでにNTTソルマーレもPC向けから撤退して、ケータイに専念しているとのこと。

書籍だけではなく、音楽配信でもケータイがPCを大きく上回っています。コンテンツ販売というビジネスモデルそのものが、ケータイ中心というのが興味深いポイントです。

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日本のエネルギー効率高い

日本のエネルギー効率は極めて高く、米国の約2.5倍、中国の約10倍だ。原油などエネルギー価格が上昇しても、それが景気の足を引っ張る可能性は他国に比べて小さい。(日経ベリタス 2008.5.11)

確かに、こと内需の話で言えば、日本はエネルギー価格の影響を受けにくい。都心は車が無くてもかなりうろうろできる。電車の運賃もしばらく値上げがない。SUICA、PASMOで快適。

しかしながら、米国の消費が日本を支えてた部分はあるので油断はできない。

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TCI排除、政府の言い分

Jパワー株をTCIが取得しようとしていましたが、政府が買い増しの中止を命令しました。

TCI「異議」視野 買い増し中止命令 : 金融ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

以下、日経2008/05/14朝刊7面より、政府の中止の理由。

政府は中止の理由について、Jパワー株買い増しが原子力発電所の建設計画の凍結や送電線設備の修繕費削減につながる可能性があり、電力の安定供給などに影響を及ぼす恐れがあると指摘した。TCIがJパワーの経営指標として示した「ROE10%、ROA4%」の目標についても、達成の手立てに関する明確な説明がなかった点を強調した。

えらく遠いですが、なにやら心配なようです。一つ明らかにおかしな理由があるとすれば、ROEとROAの達成の手立ての説明をTCIに求めているということ。これは、株主が経営者に要求する説明であって、株主に説明を求めるものではない。

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自販機売上げ2兆4202億円

日経2008/05/13朝刊31(消費)面より、自動販売機の売上げについて。

  • 自販機の販売額について
  • 2007年で2兆4202億円
  • 2006年に比べて4%増
  • ちなみにセブンイレブンの店頭売上は2兆5000億円あまり
  • 台数は226万台
  • 一台が一日約3000円稼ぐ計算
  • 5年前に比べると台数が5%増、販売額は8%増

増えています。150mlの水とかが売られており、さらにそれをためらいなく買う人が増えたんでしょう。駅でSUICAとかPASMOとかで買えてしまうので、私もふわーっと買っちゃいます。

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欧米の年金基金が日本企業をしかる(マジで)

欧米の年金基金を中心とする運用会社6社が日本企業にコーポレートガバナンスを求める提言をまとめて発表するそうです。日経2008/05/11朝刊一面より。

  • 提言をするのは、カルパース(米)の他、ハーミーズ(英)、ブリティッシュコロンビア・インベストメント(加)など、6社
  • 日本株の保有残高は6社合計で2兆円
  • 提言は15日前後に発表
  • 同時に投資先お上場企業500社超に送付

以下提言のポイント

  • 株主価値を損なう防衛策に反対
  • 防衛策が必要な場合も経営陣から独立した第三者委員会の設置を要求
  • 全企業に最低3人は独立した社外取締役を希望
  • 株式持ち合い復活には懸念を示し、解消を進めるよう要請
  • 資本効率が劣る企業には、増配や自社株買いなどの株主還元を要求

まぁ至極当たり前のことを要求しています。カルパースは日本株に8000億円、ハーミーズは7000億円投資しているので、6社と言ってもこの二社でほとんどですね。

500社というので、日経平均の採用銘柄よりも多い。メジャーどころ全ての企業と思っていいでしょう。過剰な防衛策で株価が下がった企業がこれを期に心改めてくれれば株価の復活もあるかも。5/15日に要チェック。

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「まちづくり」がうまくいっている例も

「まちづくり」というラベルのもと、自由な開発を阻害するだけの条例がちらほらしておりますが、条例などに頼らない形で、実際にまちづくりに成功している例がありました。日経2008/05/11朝刊1面「年と地方 「民」主導の街再生」より。

熊本県山鹿市の豊前街道には古風な商店が軒を連ねる。(中略)

約20年前は芝居小屋・八千代座が朽ち、シャッターを閉めた店舗が並んでいた。住民が小屋の復興に動き、建築士らが1993年に「まちづくり景観研究部会」を設立。八千代座に合う景観を再生しようと「江戸や明治の建築当時の外観に直しませんか」と呼びかけた。集計した家屋は9年間で61棟に上る。

商店主が地域の歴史を紹介して街を歩く「米米惣門ツアー」には、2007年に約4000人が参加。JTBの九州観光キャンペーンのコースにも選ばれた。

この例では何か条例で規制したのではなく、普通に民間が「景観を作ろう」と呼びかけているところがポイント。「何をしてはいけない」というルールを作るだけでは、人はその地域から流出するだけです。魅力を増すために「何を創り上げるか」が大事。

避けたいことを並べても人は動けない。ビジョンとゴールを共有できれば人は動ける。

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コンパクトシティはうまくいかんかも

まちづくり3法 - Wikipediaをはじめ、コンパクトシティ構想というのがあります。郊外にショッピングセンターができて、古くからの中心地の商店街が寂れてしまうのを、なんとか防ぎたいという意図で、郊外の大型店舗を規制するという動きがあります。

福島県では「商店まちづくり条例」というのが先行していましたが、その後の動きが日経朝刊1面「都市と地方」にあったのでメモ。

07年3月開業のイオンモール名取エアリ(宮城県名取市)。三越とジャスコが核テナントで焼く170の専門店が入る。週末には平均15000台の車がやってくるが、うち約1割は隣接する福島県ナンバーだ。

背景には06年10月に福島県が独自に施行した大型店の出店規制「商業街作り条例」がある。中心市街地に大型店を誘導する狙いだった。しかし、施行から一年半がたっても大型店新設の届け出はなく、客は県境を越えた。商店街の魅力がなければ消費者は戻ってこない。

そりゃぁそうだろうという話が現実に起こってしまっている。ただ、これは笑い事では済まされない。雇用と消費の両面から、社会的意義があろうとも、ことその存在感は政治においては薄くなる。

ショッピングセンターは、

  • 映画が見れて
  • 買い物が出来て
  • 食事が出来て
  • 家族で
  • 車で行ける

と、完璧です。旧中心地を再開発するよりも、ショッピングセンターの近くを「新中心地」として、みんなが引っ越す方がまだシンプルな解決なのではないかとさえ思う。それも一つのコンパクトシティ。

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民主党、改憲を語る

下手をすると、与党が変わりかねないので民主党の意向もウォッチ。

日経05/03朝刊23面に、鳩山由紀夫・民主党幹事長のインタビューが載っていたのでメモ。

憲法改正を打ち出す時期について

今後の政局を見なければいけない。我々がいつ政権を取るのかにも絡む。我々が政権をとった時の憲法論議はもっと安心して聞いてもらえるだろう。

どうも政権をとる前には、憲法論議をする気はないらしい。さらに衆参両院の憲法審査会が指導するメドに関しても、あまりやる気はないらしい。

審査会をどう動かすかは議院運営委員会で協議しているが、与野党ともすぐに動かす機運にない。政権がきわめて不安定な中、与党からのエネルギーがわき上がらず、まして野党から出てくるという話にもならない。

民主は参院第一党ですが、ことビジョンを語る際には急に万年野党の立場に格落ちする。つまり主語を「私は」では何も語れない。民主党自体が寄り合い所帯なので、ビジョンを語れない理由は分からないでもないが、政権をとろうとする前にこれではむしろ不透明になってしまう。

唯一憲法で変えるべきといっている点もお寒い。

通年国会にすべきだ。回帰は150日に決められている。延長ができるとしても、与党は会期の中でいかに多くの法案をあげるか、野党はそれをそしするかという構図だ。

時間を無制限にすれば出口を最初から決めるという議論はなくなる。

これかなり痛い。365日は無制限ではないし、議論の開始が215日遅れるだけになるのも見えている。牛歩戦術の歩みが遅くなるだけでしょう。時間というどう転んでも有限なリソースを軽視しすぎている。

とまぁ、かなり痛々しいけど、これがいざ与党になるとちゃんと与党らしく変説するのか、それともこのママなのかはウォッチし続けたいです。

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なぜ、人は「体育会系」に弱いのか? 読みました

なぜ、人は「体育会系」に弱いのか?―相手をコロリと手玉に取る無敵の心理戦術 を読みました。

Amazonのレビューでも酷いいわれようですが、実際に酷かったです。「なぜ」と言っている、「人は体育会系に弱い」という前提が何も語られてない。

私自身は体育会系のセールスほど毛嫌いしています。

著者の論拠としては、メンタルの強さが必須だからだそうだけれど、そりゃぁ要素として必要なのは当然。メンタルの強さだけではどうにもならない。

心の持ちようだけでビジネスの勝者になれるという論拠では

福沢諭吉は「天は人の上に人をつくらず」と唱えたが、まさにそのとおり

と書いてある。しかしながら福沢諭吉は、その後に「だから勉強しないとダメなんだ」と続く。おそらく著者は学問のすすめを読まずに都合の良いように解釈している。

他にも、「本人ができると思えばできるもの」と根拠なく言い切っていたりする。入社一年目の新人に向ける言葉としてはいいかも知れないけど、リーダーがコレを読んでいたらかなり不安になる。

とはいえ、参考になる部分もある。

スケジュールの予定にしろ、金銭的な報酬にしろ、予算や費用にしろ、あらゆる条件において、とにかく先に出したものが勝つ

これは確かにそう。先に出す方には大した根拠がなくてもいいけど、それをひっくり返すには何らかの理由が必要になる。私も部署の週間スケジュールを作っていて、誰の許可もなくノー残業デーを書いていたらいつの間にか既成事実になっていたことがある。先に書面で書かれていることは、かなり強力といえる。

まだ、いい話もある。それは「疲れる」ということの定義。

もしみなさんが疲労を感じやすいのだとしたら、それは身体疲労ではなくて、心的疲労ではないかと考えてほしい。誰でも単調な作業を繰り返していると、心的に飽きてくる。そいういう「飽き」の状態と、「疲れた」状態を混同しないようにしてほしい。

これをうまく使えば、休憩じゃなくて「別の仕事」を入れることでナンボでも仕事ができるということ。「疲れた」をいいそうになったら積極的に「飽きた」と言い換えることで、活動的になれるかも。

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学習性無力感

心理学に「学習性無力感」という言葉がある。気性の荒い魚カマスとえさの小魚の間を透明の板で仕切る。カマスは体当たりを繰り返すが、無駄だとわかると板を外しても小魚を狙わない。「何をしても仕方ない」。忙しさに追われ、息切れムードが広がる職場の姿に似てはいないか。

実験には続きがある。別のカマスを水槽に入れるのだ。猛然と小魚に襲いかかる様子に、無気力だったカマスが目を覚ます。外から飛び込む刺激は活力を取り戻す即効薬になる。(日経2008/05/05朝刊働くニホン現場発)

イイ話なのでメモ。

あまりに難易度の高いものをメンバーにやらせ続けるのも考え物。それなりに成功体験を積ませないと、チャレンジの先の気持ちよさがイメージできなくなる。

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日本のガソリン税は高いのか?

ガソリンの暫定税率が復活して、テレビのニュースはそればっかりです。値上がり値上がりって言っているけど、「税が要らない」とは誰も言わない。超無責任。

それ以前に、ガソリン税が高いのかどうかという判断をしている報道は少ない。日経2008/05/01朝刊3面はずばりその記事。

  • 日本のガソリン税(暫定税率込み)は1リットルあたり約61円
  • 日本はOEDC加盟29カ国の中では6番目に低い水準
  • イギリスでは1リットルあたり157円で日本の2.6倍
  • フランスやドイツでもガソリン価格のうちの税金の割合は6割を超える(日本は4割)

暫定税率が復活しても世界基準でみると高い方には入らない。さらに、オイルショックのピークの価格にもまだ及んでいない。

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