« November 2008 | Main | January 2009 »

パブリクコメント形骸化

日経12/30朝刊2面より、パブリクコメントが形骸化しているという記事。

  • 2006年度の案件
  • 761件の政令や府省令が対象
  • 一般からの意見総数は1万6058
  • 一件あたり約21
  • 501以上の意見があった案件は7件
  • ゼロが358件(47%)
  • 1-10が275件(36.1%)

ということでほとんど使われていないというお寒い状況。政策に反映されたケースは1割超とのことですが、意見の数から見れば、反映するほどのサンプルが集まったようには見えない。

この少ない意見の母数で、「意見を言う人」はすごく偏りがあるサンプルにも見えます。

いっそのこと普通にマクロミルとかで調査したほうが確実な「国民の意見」がすえるのではないかと思います。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

派遣社員が途中解約無効と申立

日経12/27朝刊社会面より、今話題の派遣社員ネタ。

  • いすゞの工場勤務の派遣社員5人が申立
  • 申立の対象は派遣会社(いすゞではない)
  • 契約期間が満了する前の解雇を不当として効力停止を申し立てた

ポイントは、契約満了前に解雇されたということ。

逆に契約満了後に継続がなければ、契約どおりなので申立ができない。

実際には長い間働いているのに、いきなり職がなくなるというのが痛いのではないかと。申立人(49)のコメントがそれを語っています。

「ずっと働いていたので、いつか社員になれると思っていた」

ここが本当に争うポイントなら、雇い入れ努力義務で争うべきです。「ずっと」がどれくらいかわかりませんが、3年以上同じ業務で同じ職場で派遣をしているのなら、企業側には雇い入れる義務が発生します。もちろん社員の方が待遇が悪くなるケースも多い(かなり多い)でしょうから、本人が派遣でいいといえばそのまま派遣の契約が続くこともアリです。

| | Comments (35) | TrackBack (0)

小宮隆太郎の履歴書

今月の私の履歴書が、小宮隆太郎なので、あちこち引用。

当時、学会の多数派のマルクス経済学の人達は、「資本主義は行き詰まる」というのが基本的な見方だった。

経済の歴史には発展段階があり、奴隷制から封建制にいたり、資本主義、帝国主義、独占資本主義を経て、プロレタリア革命によって社会主義に至る。そして資本主義は1930年代に「一般的危機の時代」に入ったとされた。 2008/12/16

80年後半でもこういう事を授業では教わっていました。一番進んでいるのが社会主義だと。直後にベルリンの壁が崩されましたが。

マルクス経済学の模範解答。

「資本主義国家の財政は一般大衆を搾取して利潤を増やす仕組みであり、大衆課税によって支えられている」

「資本主義国家の労働政策・社会保障は国家総資本の利益のために行われている」

「帝国主義とは、労働者の搾取により国内市場が狭隘になって、行進国に資本が輸出されるために実現する」

これが観測結果なのか単なる言葉の定義なのかはよく分からない。これが学問なのか単なる演説の言葉のあやなのかもよく分からない。当然のことながら、ちょっと考えればこれが学問で花k単なる主張だということは指摘される。

70年に雑紙「エコノミスト」に「原題資本主義の展開 マルクス主義への懐疑と批判」という40ページに近い長大な論文を載せてもらった。正面からの反論はなく、「拍子抜け」という感じだった。

マルクス主義自体が、夢を語っているのであってそれにマジレスしても「盛り上がらない」のでしょう。

「マル経の中でも『価値論』、つまり労働価値説は最も無価値なものだと思う(笑)」

当然のことなが近代経済学では労働ではなく効用が価値として認められる。つまりその価値を受け取る側が満足するかどうかという点に集約される。労働がきついかどうかは関係がない。真珠に価値があるのは、「海女さんが息を止めたから」ではなく、その真珠を受け取った人が「気分がいい」から。同じくらい苦労をしても海底の石ころでは価値がない。

きつい労働をしてもそれに見合う対価が得られないというのは、「搾取」されているからではなく、その労働自体に価値がないから。

自分の労働に価値が無いと認めるのは、非常に辛い。だからお客様の満足からは目をそらして労働に価値があると思い込みたい。だからマルクス経済学は受ける。大半の人のプライドを満足させる。だけどそれは事実から目をそらすという点で学問とは言い難いし、人類の成長を阻害するという点では、無価値どころか有害。

| | Comments (9) | TrackBack (0)

マインドマップは思考のツール

マインドマップは正直よく分からない。

自分のメモが結果的にマインドマップ的になっていることはあっても、マインドマップで何をどう発想するかというトリガーはやっぱり自分の発想。

さらに困るのがマインドマップそのものが成果物としてメールで送られてきたり、マインドマップを議事録にされちゃうケース。発想が広がったということは分かるが、結論が分からない。何を伝えたいのかも分からない。あるのは広がったキーワードだけ。

風呂敷を広げるフェーズではもちろんそれでもいいのだけれど、風呂敷を広げるフェーズに付き合ってくれるのは自分自身とごく一部の関係者のみ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

エムケイ タクシー 一万人雇用創出

運転手3千人のMKタクシー、今後1年で1万人雇用へ

なんでこんな大々的に発表しているかというと、国土交通省を牽制しているのでしょう。

国土交通省はまたタクシーの規制を復活させようとしています。

タクシー減車 制度化 国交省、自由化路線を転換

運転手の待遇改善というお題目ですが、減車をすれば運転手という雇用と顧客の両方が減っていることには触れられていません。

北海道でもエムケイにピリピリしているようです。

MKタクシー:札幌圏、1000人新規雇用 競争激化は必至 /北海道

エムケイのタクシーの稼働率がそんなに低くはないことから、マジメに仕事をしているだけのようにも見えます。企業として、顧客接点と雇用の両方を増やすというのは至極真っ当な経営なので、これを押さえつけるとかなり印象は悪いです。

ヤマト運輸が、運輸省がつぶすことを半分見据えながら、大々的に新商品を宣伝して、新商品をつぶされた後にお詫び広告を出したことを思い出します。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

NoTAで開発コスト圧縮

日経12/10(水)朝刊より、ノキアが新たな携帯電話のプラットフォームを提供するとのこと。
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D0902M%2009122008

以下朝刊からピックアップ

  • 国産の携帯電話の開発費は一台あたり100億円から200億円とされる
  • そのうち8割はソフトウェア開発コスト
  • NoTAを使うことで開発時間を従来の1/3、コストは1/50から1/100に削減できうる

時間が1/3なのにコストが激減しているというのがよく分からない。NoTAはオープンソースであるということでライセンス面でもコスト低減がきたいできるのかも。

ただ、あまり期待はしていない。ケータイブラウザとかは、どのメーカーも一度は作っているものを再利用するだけだし、新しいハードがでればドライバの開発は必要。NoTAがそこを担うといっても、NoTA向けのドライバ開発はやっぱり必要になるように思える。NoTAがあらかじめドライバを用意して、それにあわせるというのであれば、それはつまるところ「当たらしハードを開発していない」ということでしょう。それなら今すぐできること。

そして何よりもコストが掛かりそうなのが、この手の次から次へと現れる「これさえあればOK」的なプラットフォームへの乗り換えコスト。コスト効果は「再利用」にあるわけで、投資が回収できたあとは全て利益になる。いくら再利用「できる」といっても「やら」なければ生産性が上がったとは言えない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

労働分配率とベア

とうとう利益の代名詞、トヨタが赤字になりそうな感じです。

トヨタの08年度下期が営業赤字に、通期も計画下回る=関係筋

その中で、いつものことながら、労働組合はベアを要求している。

春闘:連合、8年ぶりベア要求 「1%台半ば」--09年方針

ところがちょっと前までは、会社には利益が出ていたもんだから、「労働分配率を上げろ」と連合の会長は言っていた。

「労働分配率向上は譲れない」連合の高木剛会長

労働分配率は

人件費/(人件費+営業利益

で表される(減価償却を考慮しない定義)。営業利益が減ると、労働分配率は自動的に上がる。営業利益がゼロなら、労働分配率は100%。従業員を半分にカットしても労働分配率は100%。さぁ連合の臨み通り。

利益みたいな不安定なものを指標として、労働価値を計ろうというそもそもの発想が戦略的に間違い。たまたまアメリカのバブルにのって日本の輸出企業が潤っていただけなのに、そこで労働分配率を持ち出して中途半端な賃上げロジックを持ち出している。利益があがれば賃金が下がらなくても労働分配率は下がるのは当たり前なのに。

本人がどうおもっているかどうかは分からないけど、労働組合そのものが不勉強な印象を与える。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

豊田市 税収 激減

日経12/09(火)朝刊より、愛知県豊田市の税収が激減する見通し。

  • 豊田市の来年度の法人市民税収見通し
  • 今年度の当初予算比で9割減
  • 400億円近い減収
  • 今年度では
    • 一般会計は1712億円
    • うち法人市民税は442億円

ということで、エライことです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

新卒偏重

問題は内定取り消しより新卒偏重では

真面目な話、この新卒一括採用という慣行のせいで、たまたま卒業年次によって大変な不平等が生まれ、運の悪いときに卒業したというだけで、キャリア形成が非常に難しくなってしまうし、学生だって就職活動ばかりに精を出して真面目に学問できない。

新卒一括採用を「慣行」と切って捨てているけど、採用する側になればなぜ新卒に頼るのかが分かる。理由はすごくシンプル。単に回遊魚が新卒の方が多い。「平等に」新卒採用と中途採用に予算をまぶしても、結果的には新卒偏重になる。中途採用では大会議室一つを埋めるセミナーさえ難しい。

優秀なのにも関わらず、不当に解雇されるような社会人が大量に流通されるのならまだ中途社員を拾うだけのインセンティブがあるのだけれど、残念なことに日本の会社ではよほどのことがないかぎりなかなか中途社員が大量には流通しない。

| | Comments (12) | TrackBack (0)

内定取り消しが始まった

日経11/29(土)朝刊千葉・首都圏経済面より、内定取り消しが始まったというニュース。内定を取り消す際には、職業安定法で職業安定所か学校に通史しなければならないというルールがあるそうな。

最高裁や厚生労働省は、多くの場合内定によって内定者と企業間で労働契約が成立すると判断。合理的な理由がない限り、内定の取り消しを認めていない。今後、対象企業には関連会社への異動や採用時期の延期などを通じて、内定の取り消しを撤回するように指導する。

内定を取り消された学生には本当に気の毒だけど、「内定の取り消しを撤回するように指導」というのもまた現実感のない話。新卒を採るにはそこそこの費用が掛かったはずで、それを手放すというのは、そうとう追い込まれている状況。「内定者を既存従業員の雇用よりも優先させるべし」という指導でもあるならまだ現実感はあるが、怖くて誰もそんなことは言えないはず。

| | Comments (36) | TrackBack (0)

無下にさせない力

「影響力の武器」ではないけど、身近なところで頼み事をうまくやっている人を見て学んだこと。

大概の頼み事は、自分は下手にでるしかないので命令はできない。たいした後ろ盾も実績もない中でも交渉をちゃんと成功させる人はいる。

その人をみていると「無下に出来ない」ので、結局は頼み事を聞いてしまっている自分や周辺が居る。

「無下にさせない力」というのはきっと存在する。

頼み事というゲームは、頼む側の分が悪いようにも思えるけど、「断る」というアクションをとる方もそれはそれで一つのハードルを越える必要がある。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

最速はau

日経11/29(土)朝刊企業面より、インプレスR&Dのケータイ白書のネタ。

画像入りテキストデータ(90キロバイト)を、全国のユーザに自分の端末でダウンロードしてもらい、情報処理が終るまでの時間を計測した。通信事業者別では、KDDIの毎秒388.4Kbが最も速く、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルと続いた。

意外。FOMAになってドコモが一番速いかと思った。

通信速度と書いてあるけど、ケータイの場合は情報を受け取ってから、描画するまでの処理もネックになりそう。

あとは、しばらく通信をしなかったあとに、コネクションを張りに行くときに時間がかかるというケースもある。これはキャリア別じゃなくて機種毎に大きく違う。

ソフトバンクが遅いのは体感イメージ通り。この速度ではスマートフォン戦略は難しいのではないかと思う。

キャリアを土管屋と揶揄する向きもあるけど、まだまだ土管は細いし敷き詰められてはいない。現時点ではコモディティにはなりえていない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

韓国純債務国に

日経11/29(土)朝刊国際面より、韓国が純債務国になったという記事。

韓国が純債務国になるのは、1997年の通貨危機の影響が残っていた2000年3月末以来となる。ただ、韓銀は「為替ヘッジ取引に伴う海外からの資金調達など実際は返済負担のない1112億ドルが統計上債務に分類されており、実質的には純債権国」と説明している。

でもそれを含めて債務と呼ぶのが会計のルールではないのか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« November 2008 | Main | January 2009 »